「らくらく」「よくわかる」「入門」などの飾り文句をつけた書籍が、本当に平易かつ初心者向けであったことなどないが、本書もそれに当てはまるといえる。
少なくとも、三級をすでに合格していて、さあこれから二級に向けて勉強をしようとする人間にとってはまったく持って「らくらく」ではない。その理由は以下の三点にある。
・長文に限らず、すべてに訳文がほとんどない…明らかに訳がないと厳しい箇所があり、たとえ訳せたとしてもそれが合っているか確認できない。トマス・マンの引用文ももちろん訳なし。
・問題数が少なすぎる…とにかく問題数が少なく、十分な演習ができない。ことわざや定型表現など、もっと載せてもよかったのではないか。また、しつこく毎回出題される語順問題対策といえそうなものが皆無だった。
・解説が適当…これに関しては「簡素でいい」という人もいるかもしれないのでなんともいえないが、私には適当に思えた。
評価できる点としては、価格が安いことと一回分の模試がついていることがあげられるが、総合すると☆は2つが妥当だと思う。すでに二級レベルの力をもっていて「最後に総確認したい」と思う人には向くかもしれない。が、三級合格したてのレベルの人がはじめの一歩として手を出すと、かなり厳しい。