飯島愛さんという人間には、生前はほとんど興味がなかった。ただ、日々メディアで消費される芸能界キャラの一人に過ぎなかった。本好きの私だけど、彼女の本を買って読むということはまずなかった。でも、あのような孤独死をして、なぜかすごくその存在が気になり始め、何かを求めるように、つい数日前に出版された本書「独りぼっち 飯島愛 36年の軌跡」をイッキに読んだ。
ぐっと心に響き、涙が止まらなかった。愛さんとはほぼ同世代だけど、OLとして働きながら、目下の一番の不安は、同居している親の介護がいつ始まるかということ。愛さんの人生とは真逆の、あまりにも地味な人生。孤独も危険もないけれど、何か大切なものを置き忘れてきたような気がする。40歳を前にしてこれでいいのかと、最近眠れない日もある。
そんな私と愛さんに何も共通点なんてないと思っていた。でも著者も後がきに書いてあるように、本書の中に、意外にも彼女の人生の中にいくつものいくつもの「私」を見つけることができたのだ・・・。
本書の帯に「愛さんは、私たちの生きる道を否定しないでいてくれた存在」とある。
多くの人、特に女性たちにとって、愛さんは、心のセイフティ・ネット的な役割を知らずのうちに果たしていたのかもしれない。本書は飯島愛さんの本当の姿を、真摯な姿勢で、生前の愛さんの人生に寄り添いながら、見事に浮かび上がらせていると思う。