名優、C・ロートン(「情婦」「ヘンリー八世の私生活」)の唯一の監督作品。
「呪われた傑作」といわれ、公開時は全米で公開禁止になった作品とのこと。
ヌーヴェル・ヴァーグの旗手トリュフォー、ゴダールやS・キングetcに多大な影響を与えた映画。
本作が作られた際の興味深いエピソードの数々が、映像特典(静止画像)で紹介されている。
主演のR・ミッチャムの怪演には、本当に背筋が凍った。
牧師の仮面をかぶるサイキックな犯罪者・パウエル(R・ミッチャム)は、「青ひげ」のような男。
刑務所内で知り合った男(P・グレイブス「スパイ大作戦」)の秘密をかぎつけ、若き未亡人(S・ウィンタース)と遺児に近づいていく。
聖職者の仮面をかぶった悪魔・パウエルが、いつも口ずさむ歌が不気味このうえなく恐怖感を煽る。
怖ろしきパウエルが現われるシーンでは影を使った表現が効果的で見事、また、パウエルから逃げる子供達が河を船で下っていくシーンが美しい。
水面のゆらめきと、夜空にきらめく星のまたたき、小動物や草木が写るシーンが、詩情豊かで幻想的。
悪夢的に美しいシーン、水中にたゆたう遺体と髪と水草が共にゆらめく映像には、見入ってしまった。
クライマックスにかけて、子供達を庇護する老女(リリアン・ギッシュ、サイレント時代の大スター)と、パウエルの対決も見所。
パウエルの手に刻まれた刺青「LOVE&HATE」の文字が、この男の異常性を際立たせていた。
書きつくせないほど、モノクロ映画ならではの素晴らしい映像表現やシーンの数々があり、音楽・黒人霊歌を使用した演出の巧みさ、俳優たちの名演が見られる作品。
文句なし★5個の傑作。
DVDの画質はまあまあ綺麗。プロダクション・ノート、スタッフ・キャストプロフィール、予告編、ポスターなど。
(運営側が掲載している商品内容は、一部違う映画の説明です。ご注意を!2011.11.16現在)