出版社/著者からの内容紹介
厳しい競争世界を悠々と生き抜く長寿命の商品開発を目指してみませんか?
内容(「BOOK」データベースより)
内容(「MARC」データベースより)
出版社からのコメント
著者からのコメント
大企業も次々と苦境に陥っています。そうした中で、大きな経営上の変動も無く、安定した収益を上げている企業があります。この本はそうした事例を紹介する本ではありません。こうした企業に共通の規則性を探り、応用することが可能であることを示すことを目的とした本です。逆に同感された生き方をしている企業は自信を持ってください。
カバーの折り返し
”ローテク市場”なら、実現できる!
ローテク市場では、大衆商品のような開発スピードは必要とはされません。大切なのでは、顧客と一対一で接して、顧客のニーズを聞き、顧客の利益をもたらす商品を開発することです。
そのためには、どうすればよいか。コピー商品の出現を防ぎ、営業力を付けるためにはどうすればよいか。この一冊で分かります。
著者について
エムシー技研有限会社 代表取締役社長
1947年東京生。明治大学工学部機械工学科卒業
1970年ヤマザキマザック入社。1996年同社退職後
1998年エムシー技研有限会社設立。現在に至る。
機械部門技術士、ISO9001主任審査員
NC工作機械向け熱変位補正装置製造
ポリテクセンター講師、岐阜大学非常勤講師
技術コンサルタント、
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
技術コンサルタント。エムシー技研有限会社代表取締役。1947年東京生まれ。明治大学工学部機械工学科卒業後、工作機械メーカーに26年間勤務。98年エムシー技研設立。技術コンサルタントとして企業の技術開発、商品開発を指導。同時にNC工作機械向け熱変位補正装置製造も行なう。98年、工業技術グランプリ名古屋市工業技術振興協会長賞受賞。機械部門技術士、ISO9001主任審査員、ポリテクセンター講師、岐阜大学工学部機械システム工学科非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
抜粋
自社のもてる技術で最高の製品をつくる
世の中には、一流製品をつくっていながら、世間にはほとんど知られていない成功企業があります。
愛知県尾張一宮にある、5名で設立した小さなダイキャスト製造会社もそのひとつ。
自動車関連企業がメインの顧客ですが、アルミダイキャストにかかわるものならどんなものでも、顧客から提供された図面にもとづいて鋳型を作成し、量産することができる製造業です。設立からわずか10年で、年商3億円から17億円に伸ばし、いまや20億円に迫る急成長をしています。
なぜ、ここまでの成功を収められたか、その秘密は、「抜き勾配」ゼロの鋳型にあります。抜き勾配とは、溶けた鋳物を型に流し込んで、本体を取り出すときに必要になるもので、通常、鋳型には必ず2%くらいの傾斜(これを抜き勾配という)がつけられています。鋳造のいわば常識で、何百年と昔から使われてきた技術です。
しかし、この抜き勾配があるため、精密さが必要とされる直角に交わるところや穴は、顧客のところで、必ず後加工が必要となっていました。
品質プラス顧客側のコストダウンを実現させる
顧客の自動車関連企業では、コストダウンに次ぐコストダウンで、乾いた雑巾を絞り切ったような状態。もうこれ以上、工夫のしようがない、と頭を抱えていたところに、新たな提案があったのです。
「わが社の鋳型を使えば、一工程、抜けますよ」と。
一工程、省けると聞いたとたん、あらゆる自動車関連企業から、ドーッと注文が集まりました。この会社の製品の品質はトップクラス。その品質に加えて、顧客側のコストダウンを実現することができたことが、圧倒的な支持を得た理由なのです。
余談ですが、もともとの特許の発案者は、別の会社の人でした。しかし、この会社の専務が特許を買い受けて、「抜き勾配ゼロ」の鋳型を開発したのです。自ら何かを発明できなくても、特許の価値を見抜く力さえあれば、大きな成功が収められるという好例でしょう。
金属は凝固すると、摩擦抵抗が大きくなり、金型と製品が離れにくくなります。しかし、液体のままであれば摩擦抵抗が非常に小さいため、滑りやすい変換点さえが見つかれば、抜き勾配は不要となるのです。このことに着眼して特許が生まれ、この会社が製造ノウハウ技術を独自で生み出しました。
技術の蓄積と融合で、成功の芽を探る
ただし、もともとこの会社には、金型技術という「コア技術」(核になる技術)があったからこそ、抜き勾配ゼロの金型をつくり、顧客のコスト低減のニーズに応えることができたのです。このことは、忘れてはなりません。
また、この会社は、10年前、金型だけを製造していた企業と、アルミダイキャストの製造技術者がコラボレーション(融合)して、新たな企業を設立したことが、常識破りの金型を実現する原動力となっています。
中小企業は、こうした企業を目指すのがよいと、私は考えています。
小さくてもナンバーワン。そして、誰もまねできない素晴らしい技術をもっている会社です。