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狐狸庵食道楽 (河出文庫)
 
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狐狸庵食道楽 (河出文庫) [文庫]

遠藤 周作
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

遠藤周作没後十年。食と酒をテーマにまとめた初エッセイ。真の食通とは?料理の切れ味とは?名店の選び方とは?「違いのわかる男」狐狸庵流食の楽しみ方、酒の飲み方を味わい深く描いた絶品の数々。「召し上って拝領で菓子を食う」「柳川の鰻に舌鼓を打つ」「兎亭のスープの味」等、人生の愉悦漂う四十四篇。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

遠藤 周作
1923年東京生まれ。慶應義塾大学仏学科卒業。55年「白い人」で芥川賞、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞、79年『キリストの誕生』で読売文学賞、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。95年文化勲章受章。96年9月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 216ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2006/12/5)
  • ISBN-10: 4309408273
  • ISBN-13: 978-4309408279
  • 発売日: 2006/12/5
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By 天使のくま VINE™ メンバー
形式:文庫
 中学生の頃、遠藤周作のエッセイはけっこう好きだった。インスタントコーヒーのコマーシャルで「違いのわかる男」として出演していた頃である。純文学の作家にはあるまじき、すげーくだらねー内容で、犬と猫を飼っていると、いずれ混血の「ニャンワン」が生まれてきて、高く売れば儲かる、などというようなものだったりする。どくとるマンボウこと北杜夫は、みやげにしなびたキュウリ3本しか持ってこないのに、飯を食っていくという迷惑な友人として登場したりする。そんなくだらない話ついでに、「沈黙」や「イエスの生涯」や「海と毒薬」なんていう本まで勢いで読ませてしまうのだから、あなどれない。
 その遠藤周作の、食に関するエッセイを選んで集めたのが本書。食に対しても、好奇心とこだわりが透けて見える。文豪のはずなのに、俗人なんだなあっていう、その姿は、やはり狐狸庵を名乗るにふさわしいといったところ。もちろん酒についてのエッセイも多数収録されている。何よりの贅沢は、切ったばかりの青竹の筒で日本酒をお燗すること。竹の香りがすばらしい、らしい。今なら、余計な香りをつけて、と思うかもしれない。けrども、狐狸庵先生は日本酒は特級酒しか飲まなかったそうだけれども、それでも竹の香りがあった方がいい時代。というところが、俗人なのだ。お酒もコーヒーも、違い以前なのだった。
エッセイの時期によって、文壇の仲間と遅くまで飲んでいた中年期から、晩年はやっぱり柿生の郷で自宅で飲むのがいいなあ、という変遷なんかもわかる。文豪の酒の歴史、みたいなところは、本書の読みどころかもしれない。そうした中では、留学時代に飲んだワインの話が、ちょっといい。それから、留学先から帰ってきたときに、先輩の作家に連れられてカストリを飲みに行く話も。
たぶん、40代から50代の人にとって、微妙な読後感の残る本だと思う。若くても、人生を知りすぎてもだめ。そもそも、遠藤周作は悟りきれない弱さにこだわり続けた作家なのだから。
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