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狂気と犯罪 (講談社プラスアルファ新書)
 
 

狂気と犯罪 (講談社プラスアルファ新書) [新書]

芹沢 一也
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

強制治療は人道主義の仮面を被った「保安処分」だ
無秩序に収容されてきた精神障害者たち
患者数、病床数、入院日数のすべてが世界一。精神障害者を取り巻く、驚愕の歴史と現状!!
江戸時代の刑事裁判、そして明治に入ってから旧刑法のもとにあった裁判も、関心を寄せていたのはただ犯罪という事実であった。そこで問われていたのは常に、「おまえは、一体どのような『犯罪』を行ったのか」ということだった。だが、われわれの時代の刑事裁判は、そうではない。犯罪事実だけでなく、さらに犯罪者の性格を考え合わせた上で、刑罰を決定しなくてはならなくなったのだ。ここでもまた、個性が問題となったのである。そこでの問いは、したがって次のようなものとなった。
「このような犯罪を行ったおまえは、一体『何者』なのか」
われわれの刑事裁判は犯罪行為とともに、あるいはそれ以上に、法を犯した人間そのものに関心を向けなければならなくなった。犯罪者の性格をも同時に、裁かなくてはならなくなったのだ。
●徘徊する浮浪者を排除せよ
●文明と裸体の取り締まり
●精神障害者管理は家族の責任
●無用とされた精神病治療
●江戸時代と刑法第39条
●法の世界から排除される「狂気」
●精神障害者の人権か社会の治安か
●精神病院ブームへの公的援助
●触法精神障害者という厄介
●「狂気」の脱犯罪化へ

内容(「BOOK」データベースより)

患者数、病床数、入院日数のすべてが世界一。精神障害者を取り巻く、驚愕の歴史と現状。

登録情報

  • 新書: 224ページ
  • 出版社: 講談社 (2005/1/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062722984
  • ISBN-13: 978-4062722988
  • 発売日: 2005/1/21
  • 商品の寸法: 16.8 x 11.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 308,329位 (本のベストセラーを見る)
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19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 「狂気」と犯罪の分析, 2005/2/8
レビュー対象商品: 狂気と犯罪 (講談社プラスアルファ新書) (新書)
著者は精神障害者も裁判を受けることができる仕組みをつくるべきと主張します。

それは、精神障害者の犯罪→責任能力なし→精神病院入院→短期退院→再犯よって刑務所へ収監せよというような
安直な発想ではなく、「触法精神障害者」というカテゴリが「狂気」と犯罪の結びつきを再生産してしまうからだと著者は言います。

著者は精神の病を「普通の病」から隔絶している「狂気」と犯罪を同一視する論理がどのように歴史的につくられてきたか
を問題とし、「社会からの排除と監禁」の歴史(第2章)、「法の世界からの排除」の歴史(第3章)と
それを歪に結びつけた精神医学(第4章)・精神病院(第5章)にその根源を求めています。

戦後、精神衛生法が制定されるまで、なぜ精神障害者が警察の管轄となっていたのか
精神医学の輸入の遅れ及びその巻き返しが「狂気」の処遇にどのような影響を与えたのか
牧野英一らによって影響力をもった新派刑法学がそれとどのような関係をもっていたのか
そもそも「狂気」を監禁・排除する論理はどのように形成されたのかなどの問題の歴史的分析がおもしろいです。

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15 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「精神鑑定の結果」→「不起訴処分」って一体…?, 2005/2/6
レビュー対象商品: 狂気と犯罪 (講談社プラスアルファ新書) (新書)
非常に興味深い内容でした。具体例として取り上げられている池田小学校事件の衝撃も記憶に新しいのですがその後も次々と凶悪事件は発生し続けています。そんなニュースを聞くたびに気になるのが犯罪者の「精神病歴」や「精神鑑定の結果」、「不起訴処分」となりうやむやの内に事件が終結していく(ように見える)ことです。「犯罪者の人権問題」等の議論も盛んではありますが、それよりもまず私達が直視しなくてはいけないのは日本がこのような「精神病院列島」と成り果ててしまった歴史的背景と驚くべき構造なのだということに気づかされます。100年以上もの歴史の中で警察権力や精神医学の欲望の渦に飲み込まれこんなところまで流れ着いてしまった、それが私達の「現在」なのだなと恐怖を覚えつつも納得してしまう一冊でした。御一読をお勧めします。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 地面を剥いでみたら, 2007/9/9
By 
餅太郎 ((東京都新宿区)) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 狂気と犯罪 (講談社プラスアルファ新書) (新書)
歴史というのは、現代の視点から過去を眺めても、
その時代のことは理解できないもの。
だから、考えうる限りの妥当性をもって、
その時代に生きた人の考え方などを推し量るしかない。

ほかのレビューには、
「資料が足らん」なんていう声もありますが、
これだけ重たい「狂気」にまつわる思想史を、
よくぞこれだけコンパクトに、
しかも読みやすく書いてくれたものだと思います。
嬉しい限りです。

この世の中の「当たり前」は、
前の時代では当たり前ではなかったし、
次の時代の当たり前でもない。
それぞれの時代に、それぞれの「当たり前」が、
地層のように重なっているのだなあ、と思いました。

それが歴史を繙く醍醐味でしょうね。
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