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18 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
カール・セーガン開眼の書!やっと邦訳された涙の一冊,
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レビュー対象商品: 狂気とバブル―なぜ人は集団になると愚行に走るのか (ウィザードブックシリーズ) (単行本)
本書は1852年に書かれた『常軌を逸した民衆の妄想と群衆の狂気(Memoirs of Extraordinary Popular Delusions and the Madness of Crowds)』の邦訳である。知る人ぞ知る超重要古典の一つであり、邦訳が待望されていた貴重な一冊。かの偉大なる懐疑論者カール・セーガンは、マーティン・ガードナーの『奇妙な論理』と、そして本書によって懐疑派に目覚めたと述べているほどである。内容も大変に面白い。150年前の著作であることを忘れてしまうほど読みやすく、そして現代人が見ても普通に楽しい。 本書執筆当時は、まさに迷信と軽信がもたらした最悪の時代から抜け出した直後であり、陰惨な魔女裁判をはじめ、その一世代前までの、あまたの愚行が、いまだリアルな記憶でもある時代だった。そして、やっと、それらの忌むべき記憶を、愚考として愉快に述べることができた時代を象徴する記念碑的な著作となっている。ノストラダムスもカリオストロも薔薇十字団も十字軍も、19世紀の視点で紹介してくれる。そして大変に面白く、かつ情報価値が高い。 我々が読んでいて切なくなることが一つある。この時代は、大衆が愚かさから脱却し、未来の社会への、そして大衆の知への、溢れんばかりの希望に満ちている。本書を読んでいるときに、その約束されたかのような未来への希望を感じることがある。だが、ふと現代人として我に返れば、ああ、大衆の愚かさは全く変わっていない!という現実に向き合わざるを得ない。それが哀しい。
25 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「投資」ではなく「歴史」を知る良書。,
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レビュー対象商品: 狂気とバブル―なぜ人は集団になると愚行に走るのか (ウィザードブックシリーズ) (単行本)
「なぜ人は集団になると愚行に走るのか」と副題にあるので、熱狂する群集の心理を分析し、「なぜ」に対する答えを提出する仕方で「魔女狩り」「十字軍」「チューリップバブル」といった過去の事績が論じられているのかと期待しましたが、そうではありません。ですから出版社が「パンローリング(株)」であるということで投資に即役立つ参考書として購入されると少なからずガッカリされるにちがいありません。(群集心理を扱い投資に役立つ本はたくさんあるでしょうが、私の少ない知見で恐縮ですが・・・1964年以来読み継がれている「集団の心理:グループダイナミックス入門」(ISBN4477121652)や、「マーケットはなぜ間違えるのか」:揺れる相場の情報行動学」(ISBN4492680829)など面白いかもしれません。) しかし、アカデミックな観点からこの著作がどう評価されているか分かりませんが、中世、近世の、熱に浮かされる庶民の相貌や感情をよく窺い知ることのできる詳細な点の取り上げられた面白い歴史書であるということは間違いありません。遠い昔の熱狂する庶民の愚かしい顔が(場合によっては自分の顔と二重写しになって)よく見えるというのがこの本の大きな魅力のように、私には思えます。そのゆえにこそ、150年間も読み継がれてきたのではないかと・・・。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
150年間のロングセラーは伊達ではありません,
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レビュー対象商品: 狂気とバブル―なぜ人は集団になると愚行に走るのか (ウィザードブックシリーズ) (単行本)
150年前のジャーナリストが150年前に、概ね10世紀〜19世紀ぐらいまでの英・仏・独・伊・蘭での出来事から、 その頃の同国人達がはまり込んだ狂乱について書かれた本です この本がロングセラーとなり、また良書であるといえる理由は、 脚色なく、基本的に文書資料を基に、事実を中心に書かれていることです たまに著者自身の考えも書かれており、狂気に陥った人間の行動ないし考え に対する、その皮肉なのか真面目なのかよく分からない痛烈なご指摘は、なかなか 笑える部分もあるのですが、基本的には事実9割、その他1割です 本当に丁寧に、街の名前や人名という細かいところから事実が書かれていますので、 実に臨場感を持って、変な偏見も持たず、冷静に読み進んでいけます。 そこがこの本がいつまでも売れる理由だと思います。資料的価値が高いのです。 これが中途半端に後世の人間が当時の事情をまとめたりすると、要点ではないからと、 人名などの細かい固有名詞を省いて、後世の上から目線で余計な脚色を付けて書いてしまい がちになることが多いですが、この本が出色なのは、そういった点が全くない点です。 当時のジャーナリストの鑑と言っても過言ではありません。 そのぶん分量が多くて読むのは大変ですが、全てが貴重な資料だと思えば大丈夫です。 普通の人は、決闘した当人はともかく、その従者の名前とか、火あぶりになった魔女当人 はともかく、その魔女が使い間に付けていた名前とか、そんなのは省いて書きます この本がすごいのは、そういうどうでもいい事実を省いていないところです だからこそ真実味があるのです ちなみに内容は、南海泡沫事件・ミシシッピ計画・チューリップバブル・当時の流行語、 決闘、魔女狩り、十字軍、錬金術、幽霊屋敷、磁器療法士、毒殺ブームなどについて 書かれています 現代でも通用する内容が多いです(幽霊屋敷のポルターガイストや磁器療法士の手かざし による奇跡の治療は、今でもやっている人がいますね。バブルもしょっちゅうです。) さて、現代社会は多少一般市民が開明されたため、昔ほど狂気も起きませんし、国が 煽ることも少なくなった、と思ったら大間違いです。 日本のバブルもアメリカの金融バブルも、ある意味で未だに政府が狂気を作って煽るこ とを証明していますし、エコブームや新興国バブルも怪しいものです。 エコポイントやエコカー減税も、政府が作り出した小規模な狂気とバブルといえます。 民主党が政権を取った際の衆院選や、小泉旋風の衆院選はどうでしょうか。 魔女狩りの狂気と言われても魔女狩りブームとは言われません。 たまごっちブームと言われても、たまごっち狂気とは普通言われません。 しかし、根っこにあるものは同じです。 別にブームに乗ることが悪いわけではありません。 ブームとは何か、ブームが何を招くのか、ブームはどこへゆくのか、この本には、その 最低限の、それも純粋で必要な知識が詰め込まれています。 このような本を読んで、純粋な知識を付けるというのは重要ではないでしょうか。
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