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狂人日記 (講談社文芸文庫)
 
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狂人日記 (講談社文芸文庫) [文庫]

色川 武大 , 佐伯 一麦
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

狂気と正気の間を激しく揺れ動きつつ、自ら死を選ぶ男の凄絶なる魂の告白の書。醒めては幻視・幻聴に悩まされ、眠っては夢の重圧に押し潰され、赤裸にされた心は、それでも他者を求める。弟、母親、病院で出会った圭子――彼らとの関わりのなかで真実の優しさに目醒めながらも、男は孤絶を深めていく。現代人の彷徨う精神の行方を見据えた著者の、読売文学賞を受賞した最後の長篇小説。

内容(「BOOK」データベースより)

狂気と正気の間を激しく揺れ動きつつ、自ら死を選ぶ男の凄絶なる魂の告白の書。醒めては幻視・幻聴に悩まされ、眠っては夢の重圧に押し潰され、赤裸にされた心は、それでも他者を求める。弟、母親、病院で出会った圭子―彼らとの関わりのなかで真実の優しさに目醒めながらも、男は孤絶を深めていく。現代人の彷徨う精神の行方を見据えた著者の、読売文学賞を受賞した最後の長篇小説。

登録情報

  • 文庫: 320ページ
  • 出版社: 講談社 (2004/9/11)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4061983814
  • ISBN-13: 978-4061983816
  • 発売日: 2004/9/11
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 117,346位 (本のベストセラーを見る)
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By サイケデリック探偵団 VINE™ メンバー
形式:文庫
私はもともと麻雀が好きで、そこから阿佐田哲也のファンになった者です。
彼のことをより深く知りたいと思い、この作品を読みました。
ある50代の男が精神病院に入院するところからこの物語は始まります。
幻聴、幻覚、悪夢にさいなまれる男の描写がえんえんと続きます。
これはナルコレプシーの症状なのですが、この病気のことをただの「眠り病」ぐらいにしか認識していなかった自分には衝撃的でした。
この病は彼特有のものであり、ほかの患者はもちろんのこと主治医とも苦しみを共有することができないし、理解もされません。
このことから彼は深い孤独におちいるのですが、そこから救い出すかのように同じ入院患者の女「圭子」が現れます。
ここまでが前半部で、主に彼の病の特異さを描いています。
この出会いから物語は急転回し、
二人で病院を出ての同棲生活が描かれることになります。
その中で男は人と関わるということ、また人を心から愛するとはどういうことなのか、ということを思索し、懊悩します。
人を愛すれば愛するほど、その不可能さにぶつかってしまい、さらに孤独が深まってしまうというパラドックス。
そんなヨーロッパ映画のようなテーマが後半部では描かれています。
本書を読み終えて阿佐田名義と色川名義の作品のあまりの違いに驚きましたが、それと同時に両者の共通項も見えた気がしました。
『麻雀放浪記』でアウトローの世界を生き抜いた「坊や哲」も本作の中年男も、絶対的に「ひとり」だということ。
人間とは究極的にはたった「ひとり」であり、他との一体感などありえないまやかしであるということ。
そんなひとつの人間観を阿佐田=色川氏は終始一貫して語りつづけた小説家であったと思います。
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18 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
孤独というものを彫刻のようにくっきりと目の前に差し出されたような感じの作品。このような生を見てしまえば、どんなに寂しい人生でもほんのり暖かいものに思えてくる。と言って、悲惨とか卑屈とか忌まわしく捻れた世界の話ではない。底流するのはひたすら優しく透明な、あたかも風にゆれるすすきのような感情である。だいたい私は色川描くところの幻視幻聴作品の熱烈なるファンだけれども、この作品にはまいりました。泣けてしまいました。ぜひ一読を。 ところで、評論家や色川の作家仲間には、あの幻視幻聴は作り事だという人がいるけれど、どうなんだろうか。私にはとても作り事とは思えないけれど。
このレビューは参考になりましたか?
21 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
久しぶりに読み直してみて、感動を新たにしました。太宰治の『人間失格』にも通じる感動といったら大げさに過ぎるでしょうか。

人と繋がりたいと思う余りに、狂っていく、人に疎まれていく。切ないです。

私の手元には、函入の単行本もあるのですが、装丁に使われている絵の寂しさにも心打たれます。文庫版の後書きにもあるように、この絵が、十数年もの間、幻覚・幻聴に悩まされ、入院を余儀なくされた方が描いた作品だとの説明が、単行本にもあります。そして、この『狂人日記』は、色川武大さんの中にあった構想が、彼の絵画作品に出会って小説の形になることができたということです。

ただ、そういう構想から完成へのドラマとは別に、描写の迫力、場面の説得力、そういった小説自身が持つ魅力にも間違いなく圧倒され続ける作品だと思います。

人間が生きていく重い悲しみのようなものが満ちていました。

できたらぜひ、単行本の表紙や裏表紙の装丁も見てほしいと思いますが、文庫として、多くの人が手に取れるのは、とても嬉しいことに思います。
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