デス・メタル界の帝王MORBID ANGELの、ピ−ト・サンドヴァル一時離脱/デイヴィッド・ヴィンセント復帰後初となる8thアルバム(ライヴ盤除く)。
今回の大きな特徴としてはインダストリアル・テイストを取り入れたことだろう。
かつてCovenantの楽曲をLAIBACHというインダストリアル集団がリミックスした音源があったが(日本ではDominationのボーナストラックに収録)
今回はその路線を押し進めた感じなのかも知れない。
案の定「デス・メタルの帝王」としてのMORBID ANGELを求める向きにはかなり厳しい評価をされているようだが、
一音で"それ"とわかる質感は全く失われていない。
つまり「邪悪にして崇高、激烈にして荘厳」というMORBID ANGELにしか作り得ない世界観だ。
それは3、4、8といった従来路線の曲のみならず、2のような新機軸の曲でも些かも揺るぎない。
さすがに全編インダストリアル路線だったら個人的にも厳しかったと思うが、
自らのステータスに固執せず未だ野心的なバンドのアティテュードは評価して然るべきだと思う。
結論としては、
「デス・メタルであることにこだわる人にはあまりオススメはできないけど
さすがのクオリティの暗黒音楽。
賛否両論呼んで然るべきアルバム」
思えば彼らは一枚ごとにデス・メタル純度の高い作品と(A、C、F、H)と
デス・メタルという範疇から外れることはなかったけど、実験的要素を含んだアルバム(B、D、G)を交互にリリースしてきたのだから
次のアルバムはまた何食わぬ顔で「デス・メタルの帝王」として、激烈なアルバムを作ってくるかも知れませんね。