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犯罪
 
 
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商品の説明

内容紹介

弁護士の「私」が遭遇した11の異様な“犯罪”。実際に起こった事件を元に、胸を打つ悲喜劇を描いた圧巻の連作犯罪文学。数々の文学賞を獲得しベストセラーとなった傑作!

内容(「BOOK」データベースより)

一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の息子。羊の目を恐れ、眼球をくり抜き続ける伯爵家の御曹司。彫像『棘を抜く少年』の棘に取り憑かれた博物館警備員。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。―魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。高名な刑事事件弁護士である著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描きあげた珠玉の連作短篇集。ドイツでの発行部数四十五万部、世界三十二か国で翻訳、クライスト賞はじめ、数々の文学賞を受賞した圧巻の傑作。

登録情報

  • 単行本: 218ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2011/6/11)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4488013368
  • ISBN-13: 978-4488013363
  • 発売日: 2011/6/11
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (29件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 2,398位 (本のベストセラーを見る)
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35 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
結論から言うと、どの短編も傑作の大当たり!
感情を排して淡々と語られていくが、ひじょうに印象的で、読後にも余韻にひたれる。

・「フェーナー氏」Fahner
 実直な老医者が、悪妻を殺した理由は?

・「タナタ氏の茶碗」Tanatas Teeschale
 日本人実業家から、金庫を盗んだチンピラ。
 中に入っていた家宝の茶碗だけは、いくら出しても取り戻したい被害者。
 それを耳にした街の顔役は、チンピラたちを傷めつけるが……

・「チェロ」Dee Cello
 資産家のもとに生まれながらも、父を嫌い、二人きりで生きる姉弟。
 姉はチェロの才能があり、音楽家を目指すが、弟が事故で脳に障害が残り……

・「ハリネズミ」Der Igel
 強盗で捕まった、犯罪一家の一人。
 馬鹿だと思われている末っ子は実は天才で、兄を助けるために法廷で嘘をつく。 

・「幸運」Gluck
 戦争で、ドイツに密入国した女性。
 売春の最中、相手が心臓麻痺で死んでいしまう。
 慌てた彼女は、同棲している恋人が帰ってくるまで外で待つことにするが、
 入れ違いで彼が帰ってきて、死体を見つけてしまう。
 このままでは、彼女が逮捕されると考えた彼は……

・「サマータイム」Summertime
 ホテルで、不倫相手を殺した容疑で捕まった実業家。
 証拠は彼が犯人と示している。
 それを崩すために弁護士が見つけた証拠の穴とは?

・「正当防衛」Notwehr
 駅で二人のネオナチに絡まれた男。
 彼は全く動揺することもなく、二人を殺す。
 正当防衛の適用をするべきだが、刑事は、彼の身元を証明するものが皆無なのが気に入らず……

・「緑」Grun
 羊を殺し、眼球を繰り抜く伯爵の息子。
 父親が農夫に弁償していたのだが、近所の少女が行方不明になり……

・「棘」Der Dorn
 彫像「棘を抜く少年」の棘がどうなったのか気になってしょうがない博物館警備員。
 少年の足は化膿しているのではなかろうか?
 彼は代替行為として、靴屋にの靴に画鋲を入れるいたずらをすることによって、不安感を解消した。
 数十年が経ち、定年間近になり……

・「愛情」Liebe
 彼女の背中をナイフで切ってしまった青年。
 事故と証言するが、真実は……

・「エチオピアの男」Der Athiopier
 強盗直後に、逮捕された男。 
 彼はエチオピアの貧しい村を救った名士だというのだが……

様々な犯罪、というより様々な人生の物語。そこには一つとして同じものは存在しない。シンプルな筆致なのに、そこに描き出されるのは、血肉を備えた犯罪者たちの人生。
個人的には京極堂シリーズとちょっと感触が近い印象。どんなに奇妙に見えても、彼らの人生、行動と思考を丹念に追うことにより、通常と異常(犯罪行為)の溝が埋まり、その奇妙さは納得出来る理由に落ち着く。
弁護士が作者だから被告側の視点なのは当然なんだけど、特徴的なのは、事件の真相やいわゆる正義が、ここでは求められないこと。事件そのものよりも、依頼人の権利を守り、最善をつくすことが大事。だから、解決しないまま終わる物語もある。
奇妙な味、トリック、悲劇、ハートウォーミング、謎、と短篇集としても多彩。
みんないいんだけど、あえて選ぶなら「ハリネズミ」「正当防衛」「緑」「棘」「エチオピアの男」かなぁ。う〜ん、「サマータイム」も……

今年ベスト級の、オススメ!
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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 麒麟児 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
出張時の搭乗前、飛行場内の書店にて何となく眼に留まり気になったので購入。正解でした。時間が経つのを忘れて物語に入り込みながら読み耽りました。

著者が実体験で遭遇したのであろう様々な犯罪者が登場人物のモティーフになっていると思われますが、読んでいて人間存在の深淵というか怖さ(あるいは素晴らしさ)を垣間見させてくれる一書です。著者は法律家(弁護士)の由ですが、お堅い起訴状ないしは判決文を想起させる短文形式の事実・心理描写のシークエンスでこのような物語を紡ぎ出せるというのは、一つの発見でした(文体の勝利!)。また、所々に記される刑事司法に関する鋭い警句も一読に値します。

「ある警官がある裁判官に、弁護人は正義という車のブレーキでしかないといったことがある。その裁判官は、ブレーキがなければ車は役に立たないと答えたという。刑事裁判は、この力の綱引きのなかではじめて機能するのだ」(120頁)。

重厚さという点では、読後の余韻はベルンハルト・シュリンクの『朗読者』に近いものがありましたが、三篇選べと云われれば、個人的には「タナタ氏の茶碗」、「正当防衛」そして「エチオピアの男」になります。
このレビューは参考になりましたか?
33 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「犯罪」小説 2011/6/20
強烈だ。
世に多く出ているミステリーやサスペンスのように、あっと驚くトリックがあ
るわけでも、犯人が誰かわからない緊張状態が続くわけでもない。
ただ犯罪が起こる。

全編とおして語られるのは「犯罪」であり、人の精神が軋んでいく音が聞こえ
てくるような話もあれば、ごくふつうの人が犯罪を犯す、そのスイッチが入っ
た瞬間に立ち会ってしまったような薄ら寒いものもある。
一編20ページぐらいなのだが、この衝撃はすさまじいものがある。

簡潔な文章は読みやすいだけでなく、一種独特の空気感を持っている。
決して多くは語られていないのに、逆にそれが想像力を刺激して、読んでいて
かなり怖い。怖いのだが、なぜか目が離せなくなる。
行間から何か漂ってくるみたいで、はじめてカフカを読んだときや、
ヒッチコックの映画をみた時のような、いい知れない不安を思い出した。

と、ここまで褒めておいてなんだが、実は最初の三編くらいで、読むをやめ
ようかと思った(笑)
犯罪を扱っている性質上、グロテスクなものや不快に感じる描写が少なくなく、
「ミステリーズ!」に先行掲載された「棘」のカンジが好きだった私としては
前半に続いた凄惨なものが、結構重たかった。
でも、同じように思われた方にあえて言いたい。最後まで読んでみてほしい。

事件はどれも異様で奇怪なものばかりだが、犯罪を通して語られるのは、さらけ
出された人間性であり、誰かの人生だ。不意の突風にあおられたリンゴの実が落
ちるように、犯罪へと落ちる危険性を誰もが持っている。
読み終わってみると、事件に対するおぞましさと共になぜか人へのいとおしさも
感じる不思議な短編集だ。
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最近のカスタマーレビュー
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全然引き込まれなかった。
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投稿日: 4日前 投稿者: U3K
簡潔な文体だが、内容は非常に濃く、心を揺さぶられる傑作
あたかもヘミングウェイを読んでいるかのような研ぎ澄まされた簡潔な文体だが、貧困、不運、不幸な人生ゆえに犯罪を犯さざる負えなかった生きざまが重く、そして切々と伝わっ... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: pst
犯罪者への優しいまなざしが心を打つ
現役の刑事弁護士が書いた犯罪をめぐる短編連作集です。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: hiroshi
法、裁きへの反芻が響きます。
ドイツの光と影。貧困と移民。
暴力、犯罪、異常。

著者の弁護士としての事件、法、裁き... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: hiro
ミステリというよりはむしろ純文学である
弁護士の「私」が依頼された11の事件からなる短篇集。
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投稿日: 2か月前 投稿者: ミシュラーメン
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短編集。翻訳の日本語が分かり易い。 実際の弁護士が作者で、淡々と書いている。... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: キャンゾー
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投稿日: 3か月前 投稿者: nonsense
「犯罪」という一語に詰まっている人生
人生のふとした瞬間に押されてしまうスイッチ。
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投稿日: 3か月前 投稿者: なにー
エチオピアの男
最後の”エチッピアの男”にやられました。
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投稿日: 3か月前 投稿者: 太
なかなか面白い
暇つぶしに読むのにはなかなか面白い本だった。
ただわざわざ新刊で買って読むほどの本ではない。
投稿日: 3か月前 投稿者: kentake
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