2004-07年に『ジャーロ』などに掲載された6つの短篇を集めたもの。
副題にホロスコープとあるとおり、牡羊座「ギリシャ羊の問題」から始めて、牡牛座「六人の女王の問題」、双子座「ゼウスの息子たち」とつづいていく。本書には、乙女座「冥府に囚われた娘」までの半年分が収められている。しかし、最初から企画ものにしようと考えていたわけではなく、途中から星座の話と絡めていったらしい。本にするに当たって書き直された部分もかなりあるとか。
クイーンの『犯罪カレンダー』が原型であり、かなり真似られている部分も多い。初めに蘊蓄が述べられたり、いきなりシナリオ形式が挿入される一篇があったり。読み比べてみると面白いだろう。
面白かったのは「ゼウスの息子たち」「冥府に囚われた娘」。論理性を突き詰めていった先に意外な結末が待ち受けており、納得するとともに驚かされた。
全体としてパズル的な作品が多い。図をつくりながら読んだりすると面白いかも知れない。