犯罪心理学は日本では学べないというのは、本当のようである。この本は、少し読書経験のあるものなら、誰でも知っていることに毛を生やしただけの程度としか思えない。
なお、以下の部分が非常に気になったので注意を喚起したい。
P108
「いきなり型非行」の中核群である3型は、以下のように要約できます。
分裂気質または自閉症スペクトラム(相互交流やコミュニケーション、想像力の発達を欠き、狭く固い反復的な活動や興味のパターンを有するもの)に相当する個体が、生育環境、特に母子のミスマッチングにより不全感を抱いたまま、等身大の実体験の不足と相まって歪んだ人格発展を遂げた結果として表れます。
*勿論著者は、この3群が即犯罪を起こすとは言っていないのだが、最近のアスペルガー障害を持つ人々への偏見につながらなければとレビュワーは杞憂するものである。
P177
アフォーダンスは知識という意味である。
*ギブソンの生態学的心理学を簡単に説明しようとしているが、「知識」という意味ではない。「身の回りにある意味ある情報」という意味である。この書籍全体に言えることであるが、物事を分かりやすく説明しようとすることは大事であるが、そのために、誤った理解がなされることは、なお避けなければならない大事であるということが分かっていないようである。