犬がうそをつく・・というタイトルに少々驚いた。犬のみならず動物はみな無垢で純粋で他者を欺いたりはしないと、犬と暮らす身としては考える。しかし本の後半でそのうその内容が明かされるとなんだかほほえんでしまう。
デカルトは言った。「動物は意識も知能もない、単なる機械にすぎない」と。本書でコレン先生はこれに意義を唱えるべく多方面からのアプローチで犬に意識があることを実証してみせる。まずは犬がその五感でどのように世界を捉えているかが語られる。ここで犬に対する認識がずいぶん深まった。犬のひげには猫と同じ役割があるので切ってはいけないとか、味蕾が多いのは猫より犬である(だから犬のほうがグルメ?)とか、犬の色覚を考えたうえでのおもちゃの色選びなど、科学の裏づけを引き合いに出しながら生活に役立つ知識も与えてくれる。
犬が生まれ幼犬期を経て成犬になるまでに脳がどのように発達し、年を取るとどう変化するのかも人間と比較しながら学ぶことができる。自分の犬を相手に、家で楽しみながらできる科学的な実験や、しつけのヒントも満載。