富士丸が急逝してから早いものでもう一年になろうとしている。自分の犬でもないのに彼の死には相当ショックを受けた。本を購入してもなかなか読む気になれなかった。でも読んでよかった。
ここに取り上げられている相談はどれも深刻な内容ではない。それに輪を掛けて穴澤さんの珍回答が笑わせてくれる。犬や猫の相談が、いつの間にか軽い人生相談になってしまっている。穴澤さんが描き下ろしたイラストもすごくいい。富士丸はとても可愛く描かれているのにほかのイラストは回答同様ユルユルだ。(失礼!)
各相談の中で唯一真面目な回答になっているのが巻末に来ているペットロスについてだ。ここで初めて富士丸の最後の様子と、彼を失ってから穴澤さんの身に起きたことや感情が赤裸々に綴られている。泣いた。犬を飼っているならば、遅かれ早かれ絶対経験しなければならない別れ。それがどんなに辛いものなのか、穴澤さんの心の叫びを聞くことができた。でも穴澤さんはこうも書いている。「どれだけ辛く哀しい気持ちになっても、富士丸をもらってくるんじゃなかったとは思わない。」と。失う哀しみが大きいのはもちろんなんだけれども、きっとそれを上回るほどの喜びを私たちは犬からもらってるんだなあと実感できた。
しんみりするのは最後だけで、あとの相談は本当に脱力するような回答ばかりなので気楽に読めると思います。