飯田監督のことは、2002年に公開された「あしがらさん」という新宿のホームレスのおっちゃんを追った映画作品で知りました。体当たりで率直なスタイルはこの作品でも同じものを感じます。この映画を撮り始めるまで犬猫のことに関心がなかったといいながら、グイグイと核心の問いに迫っていきます。
「人が動物を飼うってどういうことか」「命を救うために命を絶たなければならない」その身勝手さを糾弾するというよりどうしようもなさを映し出しています。みんな善意だけど、ちょっとだけ考えが足りなかったり、力が及ばなかったり。
そんななかでも出来ることを進めている獣医さんやボランティアの学生さん、子どもたちの姿に感動します。それがあるから辛いだけの映画ではないです。「しろえもん」や「にゃんだぼ」もかわいいし。
なんで労働やホームレスの問題を追っかけていた人が、犬猫のことなんだろう? という疑問がありましたが、この映画や同タイトルの本を読んでいるうちに、そこに繋がりがあるのがわかってきました。
「人間が困っているのに動物のことなんか構ってられない」と言う人は、助けないための理由を探してるだけです。そういう人は行き倒れている人に遭っても、「自分のこともちゃんとしてないのに他人なんか構ってられない」と言うでしょう。
飯田監督は、現実に対してそういう割り切りをしない、できない人の姿を描きつづけています。きっと監督自身もそういう人なんだろうとおもいます。
「あしがらさん」もとてもあたたかい映画でした。この映画が気に入った人はぜひ観てみてください。
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