4000枚の写真の中から『盲導犬クイールの一生』著者の石黒 謙吾氏が、「多くの人に意識を共感してもらうためにソフトに見せるることと、知ってもらうべきハードな実態とのボーダーラインを慎重に考えて」2ヶ月かけて選んだ写真の数々と、ポエムのようでありながら内容はとても辛い文章がセットになって開かれる本書は、作りとしては絵本か詩集のようだが、次の頁を開きたくなくなるほど自分の心に突き刺さる。
「かわいそう」で終わらせず、本書を活用する事こそが、著者らの思いに答える事になろう。
例えば、2009年度より2017年度まで8年間、環境省所轄の動物愛護管理推進費が、国から直接の施設改善の為だけの補助金として、新設で「動物収容・譲渡対策施設整備補助」¥1億がついているとあとがきにある。
これを利用すれば、犬猫の一時保護と譲渡の促進のために、真冬にコンクリート床の上で子犬や子猫が凍死するような老朽化した施設を、殺処分場としてでなく、保護シェルターとして改善したいといった自治体の求めがあれば、直接国から半額の補助金を受けることができる。
これを読者が住んでいる自治体が利用するように行政・議員に働きかけてはいかがか?
そして、近隣の動物愛護センターを訪れてみよう。
読後「人間らしいあたたかな気持ち」で過ごせるように。
ちなみに前述の補助と同様のものとして、2007年度に「犬猫の譲渡のためのワクチン・ えさ代」¥3.5億が、地方交付税として計上されたが、これは一般財源で、2009年6月26日の衆議院「環境委員会」における動物行政についての質問では、「2007年度に動物愛護行政の関連費用として使ったのは都道府県で30、指定都市で4、中核市で11。
また今後の予定があると答えたのは36道府県、5指定都市。」
つまり他の自治体では目的外使途に使用されている、と言う事が明らかになっている。