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犬が「自分」や「仲間」や「親」や「子」をどのように意識しながら生活をしているのか。それがまず、大変興味深い。集団の中での自己意識、というレベルでは人間もあんまり変わらないんじゃないか、という気がしてくるのが不思議だ。
飼い主としての愛情、犬たちとの心温まる交流といったエピソードも、もちろん膨大にあっただろうが、本書は、飼い主の感情は徹底的に廃し、犬の個体としての行動、犬社会のなかでの行動を坦々と綴っていく。それがために、全体に感情の起伏を抑えた大変静かな印象の本であるが、逆にその背景にとても大きく深い犬たちへの愛情が感じられて、それが静かな感動を呼ぶ。
動物を愛する人にとって、名著といっていいだろう。
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