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犬がいたから
 
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犬がいたから [単行本]

石黒 謙吾
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

生きていくあなたを、犬は見つめている。
「盲導犬クイールの一生」の石黒謙吾が贈る、心にしみいる7つの短編。
記憶をつないで奏でる、人と犬との協奏曲。(コンチェルト)

内容(「BOOK」データベースより)

生きていくあなたを、犬は見つめている。『盲導犬クイールの一生』の石黒謙吾が贈る、心にしみいる7つの短編。記憶をつないで奏でる、人と犬との協奏曲。

登録情報

  • 単行本: 165ページ
  • 出版社: 集英社 (2007/11/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087813894
  • ISBN-13: 978-4087813890
  • 発売日: 2007/11/26
  • 商品の寸法: 18.6 x 13.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 73,109位 (本のベストセラーを見る)
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 小説に初挑戦という石黒さんは、ストーリーそのものと同じくらい力を入れて、主人公の心情をイメージさせる音楽や、匂い、触覚の舞台装置を整え、それから創作を開始したようです。
 主人公が、浪人生だったり、母のいない少年だったり、警備員だったりと、著者本人の体験を基にした短編のほか、OLも主役を務めています。

 読みはじめて、第1話の浪人生の境遇にさっそく浸かってしまいました。

 仕送りなしのひとり暮らしで、学費や絵の具代も稼がなくてはならない。主人公の芸大浪人生が感じる寂寥感は、自分が18歳でひとり暮らしをはじめたときのことを思い出させました。

 自分より絵のうまい予備校生に囲まれ、主人公の心はささくれだっていきます。そんな「僕」に寄り添ってくれるのは、バイト先の踊り場につながれていた柴犬のジローでした。バイト先に出勤するとき、毎晩8時の「パッへルベルのカノン」を合図にしたゴミ集めを終えたとき、ジローは「僕」の目を見つめてくれました。

 閉塞した日常を打ち破るように、バイト先の名曲喫茶が閉店を迎え……。

 この他、波の音、車のエンジン音、『展覧会の絵』、『ボレロ』など、各小説の背景に流れる音を聞きながら読んでもらえることを想定しています。

 『盲導犬クイールの一生』は、一匹の盲導犬の一生を追う実話で、最後にクイールは亡くなってしまいました。多くの人の涙をさそう物語でしたが、本書に登場する7つの掌編は、けっして「泣ける」小説を意図していません。静かに、淡々と物語が進んでいきます。

音楽を繰り返し聞くように、繰り返し開いてみてはいかがでしょうか。

人生のいろいろな場面に犬がいた。
犬がいたから救われた。犬がいたから深く生きられた。

そんな思い出のある方に、特にお勧めです。
このレビューは参考になりましたか?
20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 墨汁
形式:単行本
 7つの短編からなる短編集。著者初の小説本だそうです。まだ前半の3編しか読んでいませんが、もう買ったお金の元を取った気になっています(笑)。
 本を開いて最初に感じたのは、天地やノド・小口が妙に広いな、ってこと。字を大きめにして行間を詰めてあるのは、わざとそうしたんだなって分かります。切り取られて貼り付けられているような感じなのは、おそらく著者がこの短編集の作品をスナップ写真のような感触を意識して書いたからでしょう。
 最初の作品「裏口にいた犬」で、不覚にも目から汁が(笑)。オレも家を出て浪人した経験があるんで、主人公の気持ちが凄く分かるんです。大学生でもなければ社会人でもない。初めて家族と別れ、これ以上ないくらい中途半端な状態で1年間「受験」という機会を待ち続けなければならない。後から考えれば屁のようにつまらないことで、リスカやら縊死まで考えるような、ちょっと特殊な精神状態に追い込まれていく。
 そんなアンバランスな精神状態を、アルバイト先の裏口にいた犬との触れ合いがかろうじて支えてくれるってのは、とてもリアルで、正直心の奥に眠らせていた記憶を呼び覚まされてしまいました。
 あと、犬の目線で犬の気持ちを語らせると、このヒト、滅茶苦茶巧いです(実は、涙腺決壊したのは犬のモノローグを読んだ瞬間だったりする)。本当に、犬が好きで好きでたまらないくらい好きなんだな、と言うのが伝わってきますよ。
 イメージして欲しいBGMに「パッへルベルのカノン」が指定されているってのも、ちょっとニクい仕掛けと言えます。これは、他の6つの短編も同様ですけどね。
 今日仕事を終えて帰ったら、残りの4編もきっちり読ませてもらいます。
 いい本です。
 買って損はないと思いますよ。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ヤマボー トップ500レビュアー
形式:単行本
「盲導犬クイールの一生」の著者による7編の短編小説集。人と犬との強い絆・・というよりも、ほんのちょっとの犬とのふれあいをきっかけに、ある主人公は肩の力を抜いたり、またある主人公は新しい人生を歩むことを決めたり。相手の犬もバイト先で知り合ったとか、仕事中に毎日見かけるとか、絵画の中の犬だったりと色々だ。全編を通してとてもあっさりと、でもしっとりとした犬と人とが描かれる。

どの作品にもイメージとして音楽が使われていて、音楽の流れにストーリーがうまく乗っている。巻末にイメージした楽曲の一覧が載っているのでBGMにしながら読むのも一興かも知れない。
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