登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
華やかな国の重い歴史を楽しく語る,
By 佳少爺 "Jia-(shao)-ye" (東京都目黒区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 物語 スペインの歴史―海洋帝国の黄金時代 (中公新書) (新書)
スペインという国、小生はモチロン行ったことがありませんが、闘牛だのフラメンコだの、何やら情熱的でエキゾチック、よく分からないけど楽しくて明るい国、というイメージです。歴史的にも、イスラム勢力とキリスト圏の交錯地、ハプスブルク世界帝国の牙城、そして大航海時代の先駆者など、派手で華やかな雰囲気に包まれているように見えますが、実際のところ、その歩みには、やはり重くて深いものが秘められているようです。本書は、スペイン史上の幾つかの場面をピックアップし、それぞれの時代背景等にも簡単に説明を加えつつ、オムニバス風にこの国の歩みを紹介するものです。ターリックのイベリア征服、レコンキスタ運動と異端迫害、カール5世のスペイン統治とレパントの海戦、無敵艦隊による英国進攻の計画、スペイン内戦とETAの跳梁跋扈など、この国の歴史を彩ったハイライトとも言うべき名シーンが取り上げられており、きわめて大雑把ながら、この国のアイデンティティー形成につながる粗々の流れが一望できるように工夫されています。 著者の専門はスペイン文学というだけあって、本書の文章は詩的な表現に彩られています。まがりなりにも歴史の本にしては情緒的に過ぎるというご意見もあろうかとは思いますが、読んでいて殊のほか味わい深く、「物語」と銘打った本シリーズに相応しい趣向ではないかと思います。 スペイン史をきちんと理解したいという方々にはともかく、「スペインって一体どんな国なのか、取り敢えず知りたい」という向きには手ごろな良い本だと思います。
15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
少しバランスの悪いスペイン通史,
By
レビュー対象商品: 物語 スペインの歴史―海洋帝国の黄金時代 (中公新書) (新書)
副題が『海洋帝国の黄金時代』となっているので、ローマ時代のイベリア半島、西ゴート王国時代を完全にはしょって、数世紀に渡るイスラム・アル・アンダルズの歴史も駆け足で、カスティーリャ・アラゴン両王国の統一によるスペイン黄金時代の記述に偏り、しかも終章で突然現代のスペイン内戦の話題が出てくるなど、バランスが取れていないという印象はぬぐえない。私個人としてはセルバンテスのレパントの戦いやアルジェ幽閉の話が詳しいので興味深く読んだ。スペイン通史としては当然パランスが悪いが、さいわい同じ中公新書からローマ時代と西ゴート王国を扱った本も出ているので『物語スペイン・イスラムの歴史』を別に書き起こしてもらって、また現代スペインを扱った本を別に設けてもらいたい。そうすれば本書を「海洋帝国」の通史とし少しは改善されるだろう。
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
スペインって面白い、と思った,
By tm164 (北海道) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 物語 スペインの歴史―海洋帝国の黄金時代 (中公新書) (新書)
とりわけスペインに興味があったわけではないのだが、ヨーロッパ各国の歴史を知る必要に迫られこの本を読むに至った。そして、今までパエリヤとしかスペインと縁の無かった私に、‘スペイン’そのものへの興味を持たせてくれたのがこの一冊である。興味を抱かせてくれた理由の一つは著者の文章力+“どの人にもわかりやすいように”という優しさが込められた「史実とフィクションのかけ合わせのうまさ」である。『物語 スペインの歴史』という題名の‘物語’という部分を最大限に生かし、史実を妨げることのない想像の光景や登場人物の感情等がこの本にはふんだんに盛り込まれている。 もう一つの理由は、本文の数章の主役が、幼い頃に読んだ『ドン・キホーテ』の著者セルバンテスであったことだ。幼かった私にとって、ドン・キホーテの行動、言動があまりに理解不能だったため、薄っすらながらあらすじが脳裏にずっと残っていた。今回その奇妙なキャラクターを描き出したセルバンテスが軸になる章に出会い、『ドン・キホーテ』の中にセルバンテスの人生の破片がちりばめられていることをはじめて知ることができたことは自分にとって思いがけない収穫であった。セルバンテス自身の人生は彼自身の著した物語よりも奇なり、といってもいいのではないかと思う。 また、‘スペイン無敵艦隊’が実は無敵ではなかったという事実は衝撃であった。歴史教科書にさえ採用されているこの名称が実は当時の敵国イギリスによって皮肉の意味を込めて言われたものであったとは! 私は、中公新書の『物語 ○○の歴史』シリーズを数冊読んだが、自分の感性にもっともしっくりきたのがこの本であった。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
|
|