聖地エルサレムの歴史がコンパクトにまとめられている一冊です。
著者自身がエルサレムに長く住んでいたため、リアリティも抜群。
エルサレムの歴史で非常に意外だったのは、エルサレムが土地的にはあまり恵まれた場所ではなかったということ。
水利は悪く、交通の要衝というわけでもない地が、なぜ聖地としてあがめられるようになったのか……。
そんなテーマを持って読み進めると、新たな発見もいろいろあります。
本書の記述は、イスラエル建国以後になると急に生々しくなります。
もちろん著者がそれを実体験しているからでしょうが、具体的な統計数値などもいろいろ出てきて、比較的牧歌的(?)だった前半と、まるで別の本のような印象も受けます。
ちょっと戸惑いますが、これまた興味深い話が数多く出てきます。
悠久の歴史に思いをはせるにも、現代の中東問題理解の一助にするにも、どちらにもオススメの一冊です。