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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ライトノベルの物語入門,
By 食郎 "しょくろう" (静岡) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 物語工学論 (単行本)
キャラクターの設定作りに相互に物語作りが含まれていることを形式化した、というような本で、 簡単な注意としてはライトノベルの書き方本ではなく物語作法入門といったもの。 全7章は類型について語りながら分類表を示していく構成。 おまけ要素として下記があります。 ・補章Aのキャラクター作成チャート ・対談 ・補章Bにおいては作者の物語についての考えが述べられています。 ・先行作品群の紹介 基本的におもしろい本だし雑然とした作品引用を用いての考察部分を読むのは楽しい。 しかし思想的・哲学的なところの語りは、どうかな、と思わされる。 物語分析といった試みに比べてそういった方面はあまり成功していないのでは。 物語を模倣する意義よりも、 哲学めいた雰囲気に流される人はこの本には向いてないのかもしれない。
29 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人間と社会に対する鋭い洞察と高い実用性を両立,
By
レビュー対象商品: 物語工学論 (単行本)
大塚英志の『キャラクターメーカー』と、ライバル関係というか、補完関係という感じがした。どちらにも分析対象として出てくる漫画や映画、小説、文学が結構あり、両者の分析の違いを考えることが、頭の訓練になる。 読んで『すっきりわかった感』がするのは『キャラクターメーカー』。読んで『得した感』がするのはこの本。 この本には注として、さまざまな作品の要約が書かれているが、要約力が高いなぁと思った。 また、序章(P.7)に書かれてあるように、この本が類型化しているキャラクターは、「21世紀初頭の日本におけるキャラクター」であり、より普遍的な大塚本より、クリエイターの「売れるものを!」という気持ちによりダイレクトに対応してくれる。またキャラクターの解説を通して、現代日本を歴史学・社会科学的に分析していて、その意味では、『下流社会』とか『おひとりさま』『独身王子』のような、社会トレンドものとして読んでも、得られるものは大きい。 著者は抽象的思考力というか、メタ思考力というか、仮定の上にさらに仮定を積み重ねて考えられる能力が高い人だなぁと思った。 本文イラストや図表とかアイコンもよく出来ている。表紙の絵は正直なんとかしたほうがいいと思う。
16 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
類型は適当だが実用性は次刊以降か,
By ジェントルイエロー (東京都岡山市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 物語工学論 (単行本)
ストーリーのメインキャラクターとして登場しうるキャラクターを七種類に類型化し、分析している。分析自体は概ね正しいように見えるし(八種類目の存在が否定しきれない面はあるが)、説明に多く作品、特に対象とする現代の若者がよく知っているであろう作品を中心的に例示していることは好感が持てる。文章の読みやすさも流石の貫禄。 けれどストーリー作成指南の第一弾がキャラクターの類型というのはどうなんだろう? 確かに現代ライトノベルでは特徴のあるキャラクター作りというのがとても大事にされているけれども、どう考えたってこの分類方法はキャラクター自体ではなく、キャラクターが行うであろう行動・ドラマを軸に設計されている。だったら普通のストーリー作成講座と同じく、ドラマ自体の話をすればよかったのではないかと思うのだけど。この本を元にオリジナルのキャラクターを作ろうとしたら、既存のキャラクターに似たキャラクター、しかも外見や設定的特長ではなくストーリー展開において似たようなことしかできないキャラクターしかできないんじゃないだろうか。付属するチャートの有用性にも疑問符。 しかしどうやら続刊があるようなので、そちらとセットならあるいは、という期待も込めて甘めの星4つ。 巻末に「フルメタルパニック!」の賀東招ニとの対談がかなりの尺で取られている。ファンなら一見の価値あり。
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