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物語の構造分析
 
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物語の構造分析 [単行本]

ロラン・バルト , 花輪 光
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登録情報

  • 単行本: 219ページ
  • 出版社: みすず書房 (1979/11)
  • ISBN-10: 462200481X
  • ISBN-13: 978-4622004813
  • 発売日: 1979/11
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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96 人中、92人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 本書はバルトのいくつかの有名な論文を翻訳し、一冊にまとめたものです。収められている論文にはどれも非常に興味深いですが、特に有名なものでは「物語の構造分析序説」、「作者の死」、「作品からテクストへ」、「対象そのものを変えること」などがあります。この一冊を読んでいくと、バルトの理論の変遷を見ることができます。「物語の構造分析序説」では、構造主義者としてのバルトを見ることが出来ますし、「作品からテクストへ」ぐらいになると、徐々にいわゆる快楽のバルトの兆しを見ることができます。また、「現代における食品摂取の社会心理学のために」における記号論的分析は、記号論とは何かを知る上では非常によいと思います。扱っている話題が身近なものなので、自分でもバルトの真似をして自分の生活の様々な現象に関して記号論的分析を実践することができるかもしれません。また訳者の花輪さんによる解題は非常に丁寧で、それぞれのバルトの論文を理解する手助けとなってくれます。収められている論文は文学理論や記号論などの分野の発達に大きく貢献したものばかりなので、本書を読む価値は大きいと思います。
このレビューは参考になりましたか?
26 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
バルトは本当に奇妙な(あるいは器用な)人です。彼を学者として考えると、雑駁な文芸批評、劇評書きから、国立科学研究センターにもぐりこみ、記号学という得体の知れない新分野を掲げて、高等科学研修学院で口座を張り、最後にはコレージュ・ド・フランスの教授にまで出世した、一種のやり手です。しかしその業績はといえば、記号学も、物語の構造分析も、学問としては底が浅いというか、素人がおもしろがってした仕事というに過ぎないように見えます。現に本書に収められている「物語の構造分析序説」などは、プロップ、グレマス、トドロフなどの研究業績に乗った解説に過ぎません。もちろんそれらを適切にまとめ要領よく解説するということは相当な知的作業なのですが、これでは日本の学者さんたちがよくやるような「知識の輸入業」と大差ありません。それゆえバルトは日本の「知識人」には人気がある。「これならおれたちにもできる」というわけです。

しかしもちろんそれだけならばフーコーやドゥルーズなどから評価されるようなことはなかったでしょう。バルトは構造主義の硬直性を軽々と乗り越えてしまいました。その証が、たとえば「作者の死」、「作品からテクストへ」などの「作者論」に現れています。ここに述べられていることはフーコー・コレクション〈2〉文学・侵犯 (ちくま学芸文庫)に収められている「作者とは何か」という講演と論旨がほぼ一致しています。フーコーはここで伝統的なテクストに対する作者の位置づけを批判し、そこから「知の考古学」に見るような言表主体主義を打ち出していくわけです。

いまになってみると、バルトの業績はいわゆるポスト構造主義の思想を先取りしていたといえます。その傾向は「零度のエクリチュール」にまで遡ることができます。ところが本人は何か前衛的なことを言って世間を驚かしてやろうなどといった野心は微塵も持たず、ただ「おもしろいことを思いついたから聞いて」というように打ち出してくるので、思わず引き込まれてしまうのです。

こんな人がコレージュ・ド・フランスの教授にまでなってしまったのだから、フランス人の度量の大きさに感心します。こんな時代はもう二度と来ないかもしれません。
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23 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
作者の死 2007/12/8
By θ トップ1000レビュアー
「作者の死」。非常に有名な論文だが、実は10pほどしかない。
内容もまあ予想通りだが、面白い。

これまでの「作者」にすべて作品を引き寄せて、そこで解釈する、そうした批評は誤りだとする。
「作者」はまさしく単に「書いている人」以上の価値を持たない。

物語が、作品が作られるのはあくまでも「読者」においてである。
そこですべての意味が発生する。

そのため、解釈は読者に委ねられ、唯一の正しい解釈なるものは存在しない。

しかし、バルトの論も行き過ぎている点もある。
それについては加藤典洋「テクストから遠く離れて」を一緒に読んでいただきたい。あわせてオススメ
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