物理学発展の歴史のなかで物理学者が「神」をどうとらえてきたかを概説する。
非常に切り口が斬新なので期待して読んだが、思ったほどではなかった。その一つは筆者が「神」について詳しくないからである。
例えばアインシュタインが「神はさいころを振らない」という有名な言葉を残しているが、その背景には「わたしはスピノザの神を信じる」という言葉がある。それについての言及はない。スピノザの神がどのようなものであるかがはっきりしなければこの言葉の意味ははっきりしてこないのではないだろうか。
それから,相対論、量子論はごくあっさりとしか解説されていない。これらについての予備知識がなければ問題点はわかってこないと思う。
佐藤勝彦氏の「量子論を楽しむ本」などを予め呼んでおかれることをお勧めする。