麻痺した手足をしつこく何度も曲げ伸ばしする。
その時に、クイックストレッチやタッピングをして促通している点が少し目新しい気がする。
DVDを見ると、川平先生の手つきの滑らかさには感心するが、そのタッピングが本当に筋肉の収縮を促通できているのか疑問だ。
筋腹ではなく、腱を刺激したらむしろ抑制になってしまうのではないだろうか。
与えた刺激が促通として有効に働いているのか、筋電図や対象脳領域のNIRS検査などで検証されていれば良いが…
仮に、川平先生の与える刺激が促通の働きをしていたとしても、未熟なセラピストの刺激だと、むしろ筋の活動や、筋を動かす脳の働きを抑制させてしまう恐れはないだろうか。
川平先生の手技が高度に洗練されているので、逆に、そのような心配もある。
また、運動制御理論の観点が弱いという印象もある。
最新のリハ手法というよりも、一ひねり加えたPNFと呼ぶのが適切ではないだろうか。
運動学習に関しても、誤りを排除した学習が適切なのか疑問がある。
型にはまった運動を繰り返すだけでは、バリエーション豊かな運動プログラムを蓄積することができないし、蓄積された運動プログラムの中から適切なものを選択する能力も向上しないだろう。
もちろん、川平法は十分に学ぶ価値のあるリハ手法だが、万能ではない。
さらに、川平法を習得して、患者さんの治療に用いることができるようになるには、かなりの練習量が必要だろう。