路線と言ってもこの曲調ばかりが続く訳ではないですが、表題曲の雰囲気はAKB黎明期によくみられた思春期的不安定な「揺れ動く十代」な感じです。ある意味SKEがAKBの原点回帰を行った感じです。もちろんそんな意図があったかは解りませんが、秋元プロデューサーは楽曲のリリースタイミングを大事にする方なので(AKB黎明期に井上ヨシマサさんが「RIVER」の様な楽曲の構想を秋元さんに話したら「まだ早い」と言われたというエピソードがあります)、もしかしたら意図しているのかも、と勝手に想像しています。
作編曲はこれまでAKB最多(多分)の楽曲提供量を誇る井上ヨシマサさん。先述した思春期路線の楽曲を多く生み出した方なのでこうした楽曲になったのも納得です。ただ「大声ダイヤモンド」以降メジャーコード感の強い楽曲が多かったので、ある意味ヨシマサさん的にも原点回帰な楽曲になってもいるような感じです。
AKBは内向的マインドの楽曲や、「大声ダイヤモンド」のような想いを正直に放つもの、「RIVER」や「Beginner」のような青春メッセージ的主義主張の歌と表現範囲を拡張してきました。対してSKEはデビューからいきなり「強き者よ」というという訴えのある楽曲を歌い、そしてポジティブマインドの楽曲を経てここにたどり着きました。ルート的にはAKBの逆パターンで表現範囲を拡張してきています(もちろんこれは公演曲を考慮していない、シングルに限った理屈ですが)。
もうすでに商業的には「エイベックスで最もシングルを売ったアーティスト」になっているのですが、表現力という意味ではこれから更に成熟期に入っていくのではないかと期待しています。