辛酸なめこさんといえば、テレビでさらりと吐く毒舌が強く印象に残っていますが、
本書でも如何なくその「なめこ節」(と言っても良いのでしょうか)、発揮されております。
女一人のマンション生活4年間、職業柄仕方ないかもしれませんが、
生活空間を日々侵食していく本や資料や●●や××に奪われていく著者・・・
「掃除は、明日・・・」―わかります、その気持ち!!
そんな辛酸なめこさんが一目惚れしたモデルルームに
幾多の困難を乗り越え引越しをし、女として、人間として起死回生の一発を決める!(・・・の、か?)
そう、これはエッセイでありながら
血と涙と汗の一大ドキュメンタリーなのであります。
頁の端々に滲み出る皮肉と本音に思わずにやりとしてしまうのは間違いなし、
こんなに引越しというイベントに対して後ろ向きなのに
読んでいるとなぜかこっちが引越しをしたくなる不思議。
さらにさらに、
どんなに軽く見積もっても汚部屋としか言いようのない引越し前の部屋、
引越し前の部屋を占拠するメアリー、ニック、ブライアン、
(なんだと思ったら読んでみてください)
本のあまりの重さにひしゃげたワゴン、
本業の締切りと片付けに忙殺された著者の生気のない御顔、
・・・等々、本書はびっくり写真館とも言うべき衝撃映像集としても
十分楽しめることうけあいです。