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片付けない作家と西の天狗
 
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片付けない作家と西の天狗 [単行本]

笙野 頼子
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

21世紀になっても居場所がなかった作家の終わりなき戦い。伊勢、京都、八王子、高尾、雑司が谷、佐賀、金沢、故郷を出て転々、拾った猫のため、郊外に定住。文学賞五つ、著書三十四冊、ローン長年…超レア作品をふくむ待望の短編集。

内容(「MARC」データベースより)

北総台地、S倉に猫たちと共に移り住んだ作家に、安らぎの日は来るのか。書き下ろしをはじめ9篇の短篇を収録。時にホラー、時にポレミカル、そして時にかなしく…。純文学の最前線で闘い続ける作家の妖しい魅惑に満ちた作品。

登録情報

  • 単行本: 230ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2004/6/18)
  • ISBN-10: 4309016405
  • ISBN-13: 978-4309016405
  • 発売日: 2004/6/18
  • 商品の寸法: 19 x 12.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 767,640位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
 勿論作者言うところの“論争(だけ)ファン”ではないものの、文学論争のゆくえはずっと気になっていて、何やら小説作法なども説き始めた敵方に対しては“悔しかったらその作法で「水晶内制度」を超えるもの書いてみな”とタンカもきりたいけど、声なき庶民としてはただじっと見守ってたのでした。
 だからこうして八年前からの短編を集めた一冊を読むと、遅ればせながら笙野氏の手負いの勇姿に力づけられるやら、いたわしいやらで、胸が熱くなる。
 そもそも論争の中で常に問われているのは“文学とは何か”“小説とは何か”ということで、小説を書くことで答えを出し続ける氏は、時に“そんなの小説じゃない”と面罵され、まさかと思うような言論統制をかけられながら、ひとりで戦い続け、捨てられた四匹の猫たちを守り続けてきた。その中の一匹モイラが急死する。故郷を離れて転々とし、安住の地かと思えた雑司が谷を猫たちのために去り、ゆかりのないS倉に家を構えた氏は、猫の葬式で霊園にひとりたたずむ。“焼き場で待っている時に生まれて初めて、ひとりでいる事が苦痛だと思った。それまではどんな時でもひとりでいたかったからだ。”この文章に私もしばし立ち尽くし、何度も読み返してしまう。内田百ケンのノラと違い、氏にとって猫とは、見捨てられ虐げられ猜疑心に震えながらも生き続ける“生”そのものなのだろう。
 さあ、笙野氏の出した新しい答え「金毘羅」を読まなくちゃ!
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