本書は、「人生二度なし」を根本信条とし、「全一学」を提唱した哲学
者および教育学者として幅広く活躍された著者が、昭和56年に出版した
『父親人間学入門』の書が新装発行されたものである。
本書の構成としては、職場の人間関係、読書と求道、健康管理と立腰、
財の保全と蓄積、夫婦のあり方、子どもの教育、趣味と教養、地位と名
声、逆境と天明、親の老後と自分の老後等々、全部で21のテーマについ
て、著者の考えを分かりやすく著したものである。
非常に読みやすく、語りかけるような文体で書かれており、まるで著者
のご高説を耳にしているかのような気持ちで読み進められる。
日本がこれまで築いてきた伝統を軽んじるような現代の一部の風潮には
強い意義を唱え、日本が重んじてきた和やまとまりについては改めてその
意義を投げかける。
そして、家庭教育の重要性、躾の仕方、母親と父親のあるべき姿、男性
が仕事で果たす役割の大きさ等、教育や生き方全般について、諭すよう
に著者の考えを提示していく。
非常にスケールの大きい本であり、「父親」だけでなく、「男性」の生き方
を指南してくれる本である。