3年前の本『翔ぶ 今日より明日』を再構成したものだが、私には『僕には夢がある』以来の松井本。序章は松井の骨折後の父子のやり取りを記した書き下ろしで、昌雄氏のとっさの言葉に父親の愛情を感じる。
数ある松井本と同様、関わった指導者やチームメートたちとの交流、野球に対する考えなどが綴られているが、少年時代や家族の話が特色と言えるかも知れない。昌雄氏が松井姓となった経緯には驚かされた。同氏による第3章は、父親から見た松井像と息子への思いが書かれていて面白い。
第5章「メジャー日誌」など、時制は当時のまま(「今年」「今シーズン」は2004年)なので、少し読みにくい。全部直すのは無理でも、一言注でもあれば良かった。
やや安易な企画と言えなくもないが、旧版を読んでいなければまずまず楽しめる。