美学の権威である佐々木健一氏が
芸術の歴史を紐解きながら、美学について語ることで、
芸術という表現と、お笑いなどの芸能という表現の共通項が浮き彫りになっていく。
佐々木氏は、権威の装飾としての芸術から個人の室内装飾としての芸術への変遷や、
市場原理としての芸術の価値、芸術の限界とそこから生まれてくるもの、
聖書の創世記に垣間見える美学などについて語る。
対する太田は、爆笑問題の笑いの方向性の変遷や、表現の本質や形式、
テレビに出続けること、まじめな番組でまじめに語ることに対する考え、
デカルトの哲学に対する批判や、醜さへの感動など、普段考えている哲学を熱弁する。
美というテーマが、太田が普段意識している概念であるためか、
この本の対談はよく噛み合っていて、お互いの思想がよく引き出されている。
ニッポンの教養シリーズの中でも面白い内容になっていると思う。