亜希は、不器用な女性です。
生き方も、恋も、自分自身にさえも。
初老の男性影山との性愛から、エネルギッシュに生きる青年岸田との恋に目覚めても、迷い戸惑い、初めて心のそこから感動した絨毯の故郷・ペルシアの地でやっと自分の生きる支えを見出し、一人生きていく覚悟を決めます。
「精神的なものが共感できないと、男と女は生きていけない」
この亜希の言葉には、深く共感します。しかし、この言葉を貫いた時、男性と女性に、温度差が生まれてくるカップルもいるのかもしれません。(もう古いかな・・・そう願いたい)
五木寛之氏の作品の女性は皆、不器用で、意地っ張り。そして芯の強い女性が多いように見受けられます。しかし私は、その女性に魅了されて、ずっと氏の作品を愛読する所以です。