昭和53年2月に発行されたアサヒグラフ別冊「美術特集 熊谷守一」とこの別冊太陽「気ままに絵のみち 熊谷守一」の『熊蜂』を見比べて眺めています。全く色が違うので驚いています。アサヒグラフのものは、薄い水色に薄い茶色。それに比べると、別冊太陽のものは、鮮やかな空色に茶色がはっきりと描かれています。どちらが、本物に近いでしょうか。多分にこの別冊太陽の方と思われますが、一枚一枚の絵がちょっと小さいのが残念です。その分、絵の数は多くなっています。今までに、展覧会や本などで見たことがなかった絵が何枚も収納されています。
『きび畑』は絵の中で何かを語っています。『池水』は金魚(あるいは鯉)と水に浮かんだ葉っぱのどちらが主役でしょうか。『猫』、『牝猫』、『白猫』がこちらを向いて睨んだり、あるいは、のんびりと寝そべったりして、表情が豊かで、気持ちが和みます。
絵の年代順、様式順の並べ方もよいですし、絵だけでなく、熊谷守一の歴史が「生き方」として文章で表されており、大変参考できるものとなっています。