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熊を殺すと雨が降る―失われゆく山の民俗 (ちくま文庫)
 
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熊を殺すと雨が降る―失われゆく山の民俗 (ちくま文庫) [文庫]

遠藤 ケイ
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「熊を殺すと雨が降る」とはマタギに語り継がれる言い伝えである。山の神が聖なる地を熊の血で穢したことを怒り、雨を降らせて山を清くするという意味だ。だがマタギは裏の意味も知っている。熊は雨が降る前に食いだめをするため、この時に撃たれることが多いのだ。けれどもマタギは言い伝えどおりに記憶する。神の祟りを畏れたのだ―。山に暮らした人びとは、生態系の仕組みを科学の目では捉えなかった。そこに人間が自然と折り合いをつけて生きるための知恵を読み解き、暮らしの原点を克明に描いた快著。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

遠藤 ケイ
1944年生まれ。自然のなかで手作り暮らしを実践しながら、日本全国、世界各地を訪ね歩き、人びとの生業や生活習俗を取材。子どもの遊び、野外生活、民俗学をテーマに、絵と文による執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/11)
  • ISBN-10: 4480422889
  • ISBN-13: 978-4480422880
  • 発売日: 2006/11
  • 商品の寸法: 15 x 10.4 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
山で生業を続けてきた日本人の、技術と魂の記録である。

苛酷な環境の中で、先人たちはどのように木を切り加工し、

あるいは獣や魚を採ってきたか、

古代から続く技術と知恵の集積が分かりやすく紹介されている。

この筆者渾身の作。

それにしても山に生きる人々の、

なんと猛々しく、そして逞しいことか。

巨木の癖を見抜いて、正確に板を切り出す技術。

1トンもある丸太を、人力だけで山から下ろす力。

熊や鹿などを冷静に倒し、その場で解体し、

その生き血までをも食べて生き抜く逞しさ。

すべて、少し前の先人たちの持っていた力である。

しかし、彼らに明るい光が当たることはなく、

むしろ常民とは別の場所で、ひっそりと生きていた。

ノスタルジーといったヤワな心持ちからではなく、

現代をぬくぬく生きる人間どもとはあまりに違う力強さに、

読みながら心が震え続ける。
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By echo VINE™ メンバー
形式:文庫
山の神を畏れ敬い 人間の領分というものを守り
深山幽谷で生計を立てる者たちの暮らしと
口伝・知恵を 今に伝える一冊

林業・狩猟・漁業における作業形態ほか
道具や技術などが 詳細に渡り紹介されている

町では聞き慣れない単語が頻出するが
平均して6〜7頁置きに手書きの図解が入り
読者の想像を手助けしてくれる

本書を読み進めると 口伝の意味が分かってくる
「熊を殺すと雨が降る」
この題名にも 二つの意味がある事を学んだ
・血の穢れを清める為に 山の神が雨を降らす
・降雨の前には 動物の食餌行動が活発になる
後者のように 科学的な意味もあるのだが
山の民は信仰としてこれを伝えてゆく

木々を切り倒し 命を奪って生きる暮らしで
山の神への畏敬の念を忘れてしまうと
自然界と人間との折り合いが付かなくなる
必要以上に蹂躙し 略奪を続けていると
後々 手痛い返礼を喰らう事を忘れない為に

読者数がかなり限られてしまうので
文庫とはいえ値段設定は高めだが
自然との付き合い方を見直し始めた世相に
推していきたい一冊である
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