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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
好きな作品なんですが・・。,
By 荒削り、冗長、どちらも当てはまる部分もありますが、アーヴィングの原石、とでも表現したい魅力がそこかしこに散らばっています。アーヴィングファンなら読んで損はないです。 お話は三部構成。 落ちこぼれ学生のグラフが、破天荒なジギーと出会い、気ままなバイク旅行に出かけます。ジギーのとんでもなさにちょっと付き合いきれなくなったあたりで、突然彼がこの世を去ってしまうまでが第一部。 第二部はジギーの残したノートの記録。主旨のよくわからない動物園偵察の様子と、ジギーの家族の歴史が交互に語られます。 正直、かなり冗長です。初めて読んだ時は斜め読みしてしまいましたが、読み返すうち、この章が一番噛み応えがあると思うようになりました。 ジギーの家族は、戦争とその後の時代に一人また一人と奇妙な消え方をしていき、最後に幼いジギーと同居人エルンストだけが残されます。 彼らが体現しているのは「生き残るということ」。この、後のアーヴィング作品でも繰り返し取り上げられるテーマが、この物語でもキーワードとなっています。 第三章ではグラフが、ジギーが計画し果たせなかった動物園開放を決行します。ところが世間は想像以上に厳しく、自由になった動物たちは・・。 荒っぽい落ちですが、そこはアーヴィング。ネガティブな終わり方ではないです。 原著、邦訳共に読みましたが、村上春樹氏の訳は原文をよく活かしていて、それでいて春樹流で読みやすく、うまいものだなと感心しました。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
荒削りだけど、パワフル,
By
レビュー対象商品: 熊を放つ〈下〉 (中公文庫) (文庫)
本作品は、著者のデビュー作だが、後の著者の作品群に比べると、非常に荒削りな印象を受ける。反面、著者らしい、作品にかける情熱をひしひしと感じ、それがパワフルであって、惹き付けられる。 二人の青年が、一台のバイクを手に入れ、旅に出る。 うち一人は死んでしまうが、ノートを残す。 そして、もう一人が、故人の計画を引き継いで、動物園の動物を放ってしまう。 何だか、物語としての整合性が希薄だし、ノートの部分の記述は、欧州の近代史を知らなければ、理解しにくく、 この部分は、非常に緩慢な印象を受けてしまい、あまり楽しくなかった。 ところが、動物を放ってしまう下りに入ると、たたみかける様な展開で、作品の持つパワーを感じる。 全体として、理解に苦しむ部分も少なくないが、じっくりと読んでみると、非常に味わい深い。 作品全体の完成度の問題があり、著者の意図を、ダイレクトには汲み上げにくい。 そこを、汲み上げようと努力して読めば、大変味のある作品だ。 ただ、星の数程ある小説作品の中で、何故、努力をしてまで、本作品を詳読して理解する必要があるのか? それは、著者が後に、数々の素晴らしい作品を発表し続け、それらのエッセンスと通じるものがあるからだ。 少なくとも、著者の優れた作品群のうち、最初に読む作品ではない。
17 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
長い小説ですが。,
By
レビュー対象商品: 熊を放つ〈上〉 (中公文庫) (文庫)
とてもとても長い小説ですが、長さのわりには登場人物がそれほど多くなく、アーヴィングの話の展開も軽やかで疲れずに読むことができます。村上春樹さんの翻訳もアーヴィングの雰囲気を壊さず、なおかつ村上春樹さん的な文章の特徴もちょこっと顔を出していて、これもまた楽しいです。
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