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熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理
 
 

熊とワルツを - リスクを愉しむプロジェクト管理 [単行本]

トム・デマルコ , ティモシー・リスター , 伊豆原 弓
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (26件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

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   ソフトウェア開発のプロジェクト管理において、人間中心の独自の視点からユニークな見解を見せるトム・デマルコが、各方面で話題を呼んだ『ピープルウェア』でのパートナー、ティモシー・リスターと再びタッグを組んだ。今回のテーマは「リスク管理」。昨今のシステムの大型トラブルを持ち出すまでもなく、リスク管理の重要性はさまざまな方面で説かれてきた。しかし、「リスク管理」とは具体的にはどういうことを指すのだろうか。本書はその定義を明確にし、予測できないリスクを数値化する手法を紹介する。リスクを避けるのではなくリスクをとることによってしか、ライバルとの競争で優位に立つことはできないのである。

   デマルコは、リスク管理を「リスク管理は大人のプロジェクト管理だ」(第2章)の一言で定義している。子どもは都合の悪いことを知らなくてもよいが、起こりうる悪い事態を認識し、それに備えるのが大人である。それこそまさにリスク管理であるということだ、と。プロジェクトにとって望ましくないリスクを半ば無意識に葬ってしまうことや、「間違えるのはかまわないが、不確かなのはだめだ。」(第6章)とする旧来的な企業文化は厳然として存在するが、デマルコは、「バラ色のシナリオだけを考え、それをプロジェクトの計画に織り込むのは、子どもっぽいとしか言いようがない。」(第2章)と言い切る。

   とはいうものの、やはりリスク管理は難問だ。なぜなら、わからないものを数量化しなければならないからだ。本書では、数学的だが難解ではないグラフを用いて不確定性を具体的な数値に置き換えることで、不確定要素を有限なものとし、コストを最小限にすることを試みる。そして、最終的にはどこまでリスクをとれば価値に見合うのかの論理的な解説がなされる。リスクの正体と予測及び対処方法に関してひとつの指針が打ち出されたという点で、少なくともプロジェクトマネージャの地位にある人は目を通すべき1冊だ。しかし、本当に本書の内容を理解する必要があるのは、プロジェクトマネージャーのさらに上に立つ管理者や経営者かもしれない。(大脇太一)

商品の説明

熊とワルツを
「リスクのないプロジェクトには手を付けるな」。著者は冒頭でこう断言する。リスクが大きければ,そのぶんチャンスも大きい。リスクという熊とのダンスを楽しみながらソフトウェア開発を進めるべし,というのがタイトルに込められたメッセージである。本書ではまず,リスク管理が難しい理由を分析する。どれも痛快なほど的を射ており,ソフトウェア開発者でなくても身につまされる。その後,解決策が紹介される。説明に豊富な図や具体的な事例が使われているため,すんなりと理解できる。


(日経バイト 2004/04/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)


登録情報

  • 単行本: 238ページ
  • 出版社: 日経BP社 (2003/12/23)
  • ISBN-10: 4822281868
  • ISBN-13: 978-4822281861
  • 発売日: 2003/12/23
  • 商品の寸法: 20.8 x 15 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (26件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By espio999 VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
危機管理の基本的性質は回避策。一方、リスク管理の基本的性質は受容策。タイトルの「熊」がリスクの比喩であることは明白ですが、「ワルツを」と言う部分から、これがリスク回避ではなく受容の本であることを暗に示しています。リスクと上手くやって行くと言うことですか。

特に目新しい考え方、捉え方と言うのは紹介されていませんが、デマルコ特有の軽い語り口(軽妙な翻訳)がその理解と認識を深めてくれます。特にRiskologyというプロジェクトのリスク分析シミュレーター(Excelワークシート)を利用したリスク分析プロセスが有用です。

トム・デマルコの本は、手法や方法論の紹介と言うよりも、考え方、ポリシーの紹介とその徹底が主旨なんだと捉えています。そういう意味では、プロジェクト管理に携わるかどうかに関わらず、みんなが読んでおいた方が良い、読むべき本だと思いますね。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 内田裕介 トップ500レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
トム・デマルコといえば、80年代から90年代前半にかけて活躍したシステムコンサルタントで、構造化技法(DFD法)の発案者としても著名だ。1987年刊の『ピープルウェア』はチームビルディングへの深い洞察を軽妙なユーモアで綴ったエッセイで、ソフトウェア開発者のバイブルとしていまも読み継がれている名著だ。

本書はそのデマルコの最近刊である。軽妙ユーモラスにして核心を突く警句の数々は依然健在だ。

リスク管理は「おとなのプロジェクト管理である(p15)」、とデマルコは言う。子供たちは普段、隣国の核兵器開発や治安の悪化、環境破壊などを心配しなくてもよい。が、大人はそうはいかない。子供たちを守るために、そうした「望まない結果」のことまで目を配って当然だからだ。このような巧みなアナロジーがリスク管理の本質を端的に指摘して新鮮である。

また本書には他に見られないユニークな方法論がひとつある。「ナノパーセント 日」という考え方である。

プロジェクトの完成予定日は実は確率分布である。まったく何の障害もなく完成する最楽観スケジュールと、どんなにひどくともここまでには完成する最悲観スケジュールの間のどこか。それが完成予定日の真の姿だ。もちろん、最楽観日に完成する確率はほとんどゼロ、すなわちナノパーセントである。「不確定性の幅は、その組織の開発プロセスにどれだけノイズがあるかで決まる(p67)」。にもかかわらず大半のプロジェクトはこのナノパーセント日を完成予定日にしてしまう。

リスクとは「望まない結果を生むかもしれないもの(p16)」のことである。人間は誰でも「望まない結果」から目を背けがちだ。しかし、何も起きるはずはない、と信じる権利は誰にもない。だからリスク管理が必要なのである。

ともかく800字ではとても書ききれない。ぜひ、本書を手にとって欲しい。
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13 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
終わりよければ全てよし・・という考え方ではいけない、とこの本の冒頭
では言っている。

リスク管理をせずにソフトウェア開発プロジェクトが失敗すると、裁判に
なったら負けるのだ。一生懸命やって遅れたらごめんなさいではすまない
のだ。なぜ遅れるのだ。リスク管理をしないからだ。かいつまんでいうと
そういう話だ。

いままで、リスク管理の本といえば、「こうあるべきだ!」というべき論
しか書いてなかった。それができるんならとっくにやっているという話ば
かりだ。この本のおかげで、やっと本当のリスク管理とは何かがわかった
ような気がした。

いつも開発スケジュールが遅れるプロジェクト管理者にはぜひ読んでいた

だきたい。なぜなら、遅れる原因はあなたか、あなたの上司がリスクを負
わなかったからなのだから。

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