時代はフランス革命の頃、主人公は死刑執行人のシャルル。
彼は代々続く執行人の家系。間近で人の死を合法的に扱っているので表面上、感情を表に出しません。
そんな彼が突然出会った人が高級娼婦のジャンヌ。
彼女は奔放な男性観を持っていますが、根は強い女性です。
肌を露出するのを厭うこの時代に、わざと見せていることも嫌味になりません。
シャルルはジャンヌの逞しさに次第に惹かれていきますが、自分は死刑執行人の家系、いわば日影の身、ジャンヌと将来を夢見ることができません。
その葛藤がよく書かれていると思いました。
ただ、シャルルがジャンヌに惹かれていく過程の心理描写が薄いかなぁ〜。
いつ、どの辺りでそんなに好きになってたの?という感じです。
まぁこれは作者がコバルトで賞をいただいたデビュー作を加筆・修正したものだそうなので、まだ新人作家さんだし、文字数に限りがあったのかなということで仕方ない気もします。
あとイラストのヒロインの顔も表紙とイマイチ一致してないように思うので、そこが残念です。
他にもう一編、ある意味ネタバレになるかもしれませんが、シャルルの息子を主人公としたストーリーが載っています。
また違った視点で書かれているので、そういう意味ではおもしろいのかなと思います。
あの有名なフランス革命の重要人物も登場します。
こちらを読んでの感想は、歴史の背景はよく勉強して書かれていると思うのですが、どうもこちらも人物にスポットを当てた書き方が弱いかなぁ(^^;
恋愛描写を主として書いてないからかもしれませんが。
こちらは先の話より心を揺さぶられるような感じはありませんでした。
歴史好きな方にはオススメな作品だと思います。
まだ一作目の新人作家さん、今後に期待したいと思います。