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無限の世界観「華厳」―仏教の思想〈6〉 (角川文庫ソフィア)
 
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無限の世界観「華厳」―仏教の思想〈6〉 (角川文庫ソフィア) [文庫]

鎌田 茂雄 , 上山 春平
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 840 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

日本の代表的仏教哲学者が仏教の歴史、思想を紹介し、それを受けて代表的哲学者が日本文化と精神史を再検討、仏教の今日的意義を徹底的に研究した名著。

内容(「BOOK」データベースより)

インド圏で成立した大乗仏典の中で、最も壮大な『華厳経』にもとづき、唐代の中国で開花した華厳宗。日本でも東大寺を建立した聖武天皇や、明恵上人に影響を与えてきた。仏教思想の中で大きな位置を占める、その「無限の世界観」とは何か?華厳宗の複雑な教義をやさしく解明し、その現代的意義を思索する。

登録情報

  • 文庫: 338ページ
  • 出版社: 角川書店 (1996/10)
  • ISBN-10: 4041985064
  • ISBN-13: 978-4041985069
  • 発売日: 1996/10
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.4 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
 本書は『仏教の思想』シリーズであるから、三部に分けてある。
 第一部は鎌田茂雄氏が担当されており、その中では華厳思想の成立とその主要概念が解説されている。この中で鎌田氏は荘子と華厳の関係について述べている部分があり、その部分が私にとってはとても参考になった。つまり、その部分の鎌田氏の荘子の「逃避」部分を強調する点は(華厳を論じる上ではしかたのないことかもしれないが)納得できないところであったが、全体として荘子から『亡是非論』、そして華厳という繋がりを知ることが出来た点が参考になったのである。
 第二部は対談であるが内容は第一部の主要部分が繰り返し述べられており、第二部から読んだ方がよいかも知れない。
 第三部では、上山春平氏が西田哲学を用いて華厳思想を理解することを試みている。
 本書の注目される試みは第三部であろうが、私自身が西田哲学があまり好きではないこともあり、華厳思想と西田哲学が関係づけて論じらるものであるかどうかは疑問である。
 しかし、少なくとも第二部までは、名前は聞くがあまり触れることのない華厳思想をもっと知りたいと思わせるような良い入門書であると思う。
  
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4 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
現代仏教史を見れば、天台智ギや華厳法蔵の教判は前提が間違っていることを知る。それに気づいても、伝統的宗教の世界では修正されない。こうした姿勢を釈尊は「戒取(戒禁取見)」と呼び、第一段階の聖者(シュダオン、預流)になるためには断じなければならない項目とした。真の仏教修行者は、仏教を学ぼうとする現代人に正しい教判を提供するという法施を実践すべき時である。

そこで一つの試みとして、21世紀に相応しい華厳九教判を作成してみた。
(1) 釈尊仏教
 経論=パーリ語大蔵経(四種)、漢訳大蔵経(五種)
 教義=四聖諦、十二支縁起、三十七菩提分法(四念処法、八正道など)
 成仏論=四沙門果多数。自利・利他を共に実践する阿羅漢=仏陀。
(2) 小乗仏教
 経論=『倶舎論』『成実論』『大毘婆沙論』
 教義=説一切有部のアビダルマ。佛種性・独覚(縁覚)性・声聞性の三種。
 成仏論=自利のみの阿羅漢果(=独覚≠仏陀)が可能。四沙門果は忘却。
(3) 初期大乗仏教〔般若、浄土〕
 経論=『般若経』『維摩経』『法華経』『華厳経』『無量寿経』
 教義=般若の空、華厳の梵我一如、浄土の楽園、法華の理想など様々。
 成仏論=ウパニシャッドの「ウパース」に基づく称名念仏・観想念仏など
(4) 中期大乗仏教〔中観〕
 経論=『中論』『百論』『大智度論』『十二門論』『般若灯論釈』『入菩提行論』
 教義=龍樹に代表される空・仮・中の哲学。
 成仏論=世俗諦から第一義諦への跳躍で悟りを得る。
(5) 中期大乗仏教〔如来蔵〕
 経論=『勝鬘経』『大般涅槃経』『楞伽経』『如来蔵経』『宝性論』『解深密経』
 教義=一切衆生悉有仏性の思想。全て成仏(一切皆成佛)を説く。
 成仏論=幻影を断ち切る(唯心論)ことで悟りを得る。
(6) 中期大乗仏教〔唯識〕
 経論=『瑜伽師地論』『摂大乗論』『大乗起信論』『唯識三十頌』『成唯識論』
 教義=遍計所執性、依他起性、円成実性
 成仏論=阿頼耶識の浄化で悟りを得る。
(7) 中期大乗仏教〔禅〕
 経論=『放光般若経』(僧肇の経典改竄)、各種禅語録
 教義=般若と玄学を結合した無の探求、神通
 成仏論=最上乗禅(=如来清浄禅・一行三昧・真如三昧)で悟りを得る。
(8) 後期大乗仏教〔スートラ系〕
 経論=『大日経』『金剛頂経』『理趣経』
 教義=大日経の慈悲、金剛頂経の智慧、五相成身観
 成仏論=大円鏡智・平等性智・妙観察智・成所作智・法界体性智で悟りを得る。
(9) 後期大乗仏教〔タントラ系〕
 経論=『父系タントラ』『母系タントラ』『双入不二タントラ』
 教義=所作タントラ、行タントラ、瑜伽タントラ、無上瑜伽タントラ
 成仏論=「ウパース」で三業を三密に変え、チャクラを活性化して悟りを得る。

私は、華厳経をシルクロード時代の中央アジアで作成された経典と考えている。華厳経の中に釈尊の教法とインド系アーリア人やイラン系アーリア人の文化との類似点を見出すことで、失われた修行指針の変形部分と芸術作品としての完成度を理解することができる。それが法施の第一歩である。華厳九教判と名付けたのは、現代版教判の率先垂範が華厳経の理念に基づくからである。
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