禿鷹シリーズの第1作
禿鷹の夜 (文春文庫)のレビューで書いたが、本シリーズは、古くからの逢坂フアンにとっては多分に評判が悪く、初めて逢坂本を手に取ったアクション、ハードボイルド、バイオレンス好みの読者には受けがいいのではないか、と評した。
第2作になった本作品では、多分その傾向は更に大きくなったのではないかと思う。要するに、古くからの逢坂フアンはもう読んでないのではないか、と。。。でも、面白いものは面白いでいいではないですか。
確かに、次の第3作あるいは、第1作に比べると、ちょっとこの第2作は乱暴(主人公の乱暴さではなく、ストーリ展開など作品自身のこと)に過ぎるところがないではない。いくら何でもそれでは都合よすぎだろうとか、あらあらそこにうまく出てくるかぁ、とか、ちょっとでき過ぎ安直なストーリー展開がなくはない。
しかし、それ以上に、北野映画に見られるような、人間の根源に備わる暴力性の肯定は、ある種の快感ですらある。読者の甘っちょろい情けのようなものを、思いっきり裏切るのもいさぎよい。
ということで、私はもう3作を読み終えてしまったけど、馳とも大沢とも違う、暴力性とクールさは今後も多いに注目だと思います。