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無痛文明論
 
 

無痛文明論 [単行本]

森岡 正博
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

快を求め、苦しみを避ける方向へと突き進む現代文明。その流れのなかに、われわれはどうしようもなく飲み込まれ、快と引き替えに「生きる意味」を見失い、死につつ生きる化石の生を送るしかなくなるのではないだろうか・・・。
現代文明と人間の欲望をとことんまで突き詰めて描いた超問題作!

◇2003年10月刊行・現在(2009年8月)第8刷◇

内容(「BOOK」データベースより)

一度手に入れたものは決して放すまいとする「身体の欲望」が、回生する「生命のよろこび」を食い尽くす過程を、愛と性、教育、自然、誕生と死、資本主義などの領域にわたってダイナミックに論じ、現代思想の新たな領域を切り拓いた、森岡“生命学”の代表作。

登録情報

  • 単行本: 451ページ
  • 出版社: トランスビュー (2003/10/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4901510185
  • ISBN-13: 978-4901510189
  • 発売日: 2003/10/16
  • 商品の寸法: 22 x 15.6 x 3.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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35 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
無痛文明論として現状を把握することには,強く賛同の意を表したい。すなわち,現在高度に展開しつつある無痛文明では,「身体の欲望」が「生命のよろこび」を奪い取る仕組みが,社会システムのなかに整然と組み込まれており,そこでは,現状維持と安定,拡大と増殖,他人を犠牲にすること,人生・生命・自然の徹底的な管理などが特徴となっているというのである。著者は,科学技術や資本主義の発展を無痛文明の確立に寄与したと論じているが,付け加えるなら大衆社会の発展やマスコミもその尻馬に乗っている。無痛化が人間行動の管理に向かった場合は,医療や教育となる。精神保健従事者である評者にとって,「無痛化は心のケアという形をとって社会に浸透する」というのは,耳の痛い指摘である。

著者はさらに,単なる文明批評を超えて,無痛文明への対策を明確に打ち出そうとしている。本書の価値は,それによって大いに高められている。著者は,「身体の欲望」から生じる欺瞞を認識して,「身体の欲望」を「転轍」することによって,「生命のよろこび」に適うものにするなどの活動を勧めている。しかし著者の主張する無痛文明への対抗策の議論には,強気と弱気が交錯しており,幾つかの不整合がある。また,対抗策が学問的,哲学的な姿勢であるのか,実際の行動であるのかを明らかにしていない。しかし,無痛文明への対応は,あまりにも大きい問題である。著者の対抗策の議論が未成熟であることは責められない。

本書に触れることによって,この文明に潜む矛盾や欺瞞に一人でも多くの人々(もちろん私自身も含めて)が真剣に取り組むようになることを望む。

このレビューは参考になりましたか?
18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By daepodong VINE™ メンバー
形式:単行本
 著者が「この本を書くために生まれてきた」とまで言い切る、著者の代表作。確かに、資本主義社会を一段上から包含する思想としての無痛文明という見方は、鋭い着眼点を含んでおり、一読に値する。しかし、著者は「知るだけ、この本を推薦するだけでは、却って無痛文明を助長するだけで、戦おうとしなければ逆効果だ、と対抗することをある意味強要していることに注意が必要だ。著者は理解のみならずアクションを要求しているのである。

 大部だが、一気に読み切れる内容だ。冗長という感もあるが、雑誌への連載に加筆したという性質ゆえのもので、大部を理由に読者を選んでいるとしたらそれは残念なことだ。著者自らの経験談も登場し、これをナルシシズムと取るか著者の誠実さと取るかは人により評価が分かれるかもしれない。わたくしは後者と取りたい。

 さまざま評価が分かれるのは、特に具体的な行動を要求されていることを考えれば(反対することが許されないとしたらそれはファシズムだろう)やむを得ないと思われるが、それにしても無視するにはあまりに惜しい内容を含んでいる。是非一読を勧めたい(著者は「一読を勧めるだけではだめだ」と言っているのだが・・・)。

このレビューは参考になりましたか?
39 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:単行本
現代文明が「無痛文明」への道である点はagree.ただし,10分の1で書き尽くせる内容です.著者は集大成として書いたようなので思いを充分尽くしたのでしょうが,この紙幅がなければ理解できない人には「無痛文明」との戦いは荷が重いでしょう.それはこの内容が頭で理解するものではなく,心で体感(言葉ヘンですが)すべき内容なので,わかる人にはわかっていることだからです.10分の1に凝縮してあったら一生宝物となった本です.が,多分もう読みません.また個人の心のレベルの問題のように書いてありますが,人類レベルの問題であり,これだけの枚数で論じられるのであれば,歴史的・地理的・経済的・政治的な視点での分析・問題提起がなされるべきだったと思います.軽いノリの宗教本,あるいはハウツー本のように読まれるのでは?そうであると残念.
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451頁と分厚い本であるが、読みやすい本ではあった。第6章までは共感できる点が多く、速く読めた。第7章の死に対する恐怖に関する記述は、私自身が死ぬことがそれほど怖... 続きを読む
投稿日: 8か月前 投稿者: プーカ
表紙がにじんでるけど(笑)読みやすいよ
本がやたら分厚いし、表紙の文字がにじんでる(笑)ので敬遠しちゃいそうだが、... 続きを読む
投稿日: 2010/1/31 投稿者: 穂猫
うんまぁそうなんだけど、、
無痛文明というタイトルと、浩瀚な姿から本格的な近代批判を基調とした社会論が予想され、その筋の読書家に興味をもたれたものの、(著者の経験から得られたであろう条件付き... 続きを読む
投稿日: 2007/10/22 投稿者: ポーコ
言いたいことは分かるが、なぜか物足りない
言いたいことはわかるが、読者の立場から、気になる点を指摘すると:1)抽象的な物言いの反復が非常に多く、表現もやや陳腐で凝縮力が感じられない。この量の半分でよかった... 続きを読む
投稿日: 2007/2/11 投稿者: 七海光一
空回り
著者自身の思い入れは激しそうだが、流し読みできるほど密度は薄く、読み応えに乏しい。タイトルの卓抜さ、インパクトは大であるだけにいかにも残念。やたら「戦え」とアジっ... 続きを読む
投稿日: 2007/2/6 投稿者: SH
この本の凄いところ。
この本(著者)の凄いところは、我々が何気なく、無意識に実感していると思われるであろうある種の事実を言葉で表現したことにあると思う。著者の一連の著書には、理想論的な... 続きを読む
投稿日: 2006/8/6 投稿者: ひろ。
ミイラとりがミイラになる(反面教師)
かつて養老先生に「理論は操作出来るが生のデーター入力が足りない」と諭されてたけど... 続きを読む
投稿日: 2004/8/28 投稿者: b_i_l_l
これだけ語れる才能はすごいが
著者と価値観があわなかった場合、かなり気まずくなってくる本である。なんというか、彼の考え方には賛同できないし、やたらナルシーな文章に体がかゆくなってくるのだが、か... 続きを読む
投稿日: 2004/4/25 投稿者: ソコツ
「身体の欲望」について考えさせられる本です
著者に寄れば
現代文明は、「身体の欲望」に基づく「無痛文明」である

「身体の欲望」
1.快を求め苦痛を避ける... 続きを読む

投稿日: 2003/12/31 投稿者: coolsunnyday
思いを言葉にしてくれる
普段なにげなく感じている日常への不条理が,見事に言葉にされています。
読んでいて,「そうそう」とうなずいてしまうことが多いです。... 続きを読む
投稿日: 2003/11/17 投稿者: ろくろく
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