TVアニメ、「無敵看板娘」は非常に丁寧に作られた作品である、
原作漫画の全22巻(新シリーズ含む)からなる膨大なエピソードの中から取捨選択、合成した総集編的内容で、シリーズ全体がプロモーション的な印象を受ける、
特筆すべきは作画の丁寧さ、クオリティの高さで、深夜帯アニメにありがちなエロスとも病的な描き込みとも無縁な健康的な絵、しかしその丁寧さが仇となり原作の持つ荒削りなパワフルかつハートフルな魅力が少々減じられているようにも思う、本作のアニメ化には初代ルパンや侍ジャイアンツの頃の「大塚康生」(未来少年コナン、カリオストロの城の作画監督)氏の絵柄が似合うと思うのだが、(氏は本作のエンディングアニメを担当している、が、残念ながら描かれているのは犬の敏行のみで、美輝やめぐみは画かれていない、)
(現在のアニメーターは無名な方でもかつての有名アニメーターよりはるかに上手い絵を描くが、どこか職人的でもあり、
かつてのように「巧い!」と唸らせるような個性を持ち合わせた方は減ってきているのかもしれない。)
しかし本作は作りの丁寧さとキャラクターの立ち位置、キャラクターの掘り下げが心地よいバランスで描かれ、演技者の息も合い、観るものに喜びをもたらしてくれる、
ある種「ど根性ガエル」や「じゃりんこチエ」の下町人情物のニュアンスを受け継ぐ、万人向けアニメの佳作と言えよう。
このような良作が深夜帯というそぐわない放送形式でしか製作できない現代のアニメ事情は、やはりどこかおかしいのかも知れない。