池田さんのソクラテス3部作に”大人のための哲学案内”を追加。3部作は夫々文庫化されており、計6種のあとがきも纏めて読める。あとがきを読むと、本シリーズはソクラテスが毒杯を仰ぐ直前を書いた「遺言」3部作のみ(P.9-30)の予定であったことがわかる。そして実は"若書きとはいえいかにも拙いと”感じた池田さんは「遺言」3部作を大幅改稿したという。
池田さんが遺した最後の問い、といえば”さて、死んだのは誰なのか”。改稿された若書き版を見ると、ソクラテスの最後に立ち会った検視官は最後で叫ぶ。”今しがた死んだのは、いったい「誰」なんだ!「その人」は、いつ、どこで、「死んだ」んだ!”
メビウスの帯のように目くるめく問いと思索。クサンチッペであり、やはりソクラテスでもある池田さんが”問い”と化してここに居る。