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無慈悲な昼食
 
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無慈悲な昼食 [単行本]

エベリオ・ロセーロ , 八重樫 由紀子 , 八重樫 克彦
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商品の説明

内容紹介

「タンクレド君、頼みがある。ボトルを持ってきてくれ」 地区の人々に昼食を施す教会に、風変わりな飲んべえ神父が突如現われ、表向き穏やかだった日々は風雲急。誰もが本性をむき出しにして、上を下への大騒ぎ! 神父は乱酔して歌い続け、賄い役の老婆らは泥棒猫に復讐を、聖具室係の養女は平修女の服を脱ぎ捨てて絶叫!\\ ガルシア=マルケスの再来との呼び声高いコロンビアの俊英による、リズミカルでシニカルな傑作小説。\\  青年は身の毛がよだった。教会で最も神聖な場所である祭壇の隅に漂ったあるまじき香り。乳香に混じってつんと鼻を突いたのはクローブやシナモンよりきつい、アニスの酸っぱいにおいだった。蒸留酒だなとぴんときた。祖国の香りがする。あきれ顔で、マタモーロス神父がぶつぶつ唱えながら聖杯の半分以上にアニス酒を注ぎ、ゴクゴク飲み干しているのを見やった。サン・ホセ・マタモーロスはミサで歌えるだけでなく、ミサで酔える飲んべえ司祭、いわゆるとんでも神父だったんだ。(本書より)

内容(「BOOK」データベースより)

「タンクレド君、頼みがある。ボトルを持ってきてくれ」地区の人々に昼食を施す教会に、風変わりな飲んべえ神父が突如現われ、表向き穏やかだった日々は風雲急。誰もが本性をむき出しにして、上を下への大騒ぎ。神父は乱酔して歌い続け、賄い役の老婆らは泥棒猫に復讐を、聖具室係の養女は平修女の服を脱ぎ捨てて絶叫。ガルシア=マルケスの再来との呼び声高いコロンビアの俊英による、リズミカルでシニカルな傑作小説。

登録情報

  • 単行本: 208ページ
  • 出版社: 作品社 (2012/2/14)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4861823722
  • ISBN-13: 978-4861823725
  • 発売日: 2012/2/14
  • 商品の寸法: 19 x 12.4 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 229,915位 (本のベストセラーを見る)
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By green
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”ガルシア=マルケスの再来との呼び声が高い” らしいけれど、それはちょっと違うかな?でもリズミカルで無駄がなく、ドタバタものながらラテンアメリカらしからぬ(?)洗練された文章。

コロンビアはボコタの教会。ここでは曜日ごとに地区の人々に「慈悲の昼食」を施している。月曜日は娼婦の日、火曜日は不良の日、水曜日は盲人の日、木曜日は老人の日、金曜日は母子の日と定め、教会が無料で昼食をふるまう。話しは、木曜日「老人の日」の「慈悲の昼食」時からの24時間を描く。登場人物は教会の面々だが、神に身を捧げる純な聖職者はひとりもいない。献金横領している神父、怪物みたいな賄い人の3人の老婆に、性欲剥き出しの聖具室つきの女サビーナ、彼女のターゲットが主人公のせむし男、タルクンド。そのタルクンドは「慈悲の昼食」の給仕係りで、特に「老人の日」の老人たちの節操のない無茶苦茶ぶりにうんざりし、それでも皆が表面的には神に仕える「良き人」を演じている。が、ここに突然、とんでも神父、大酒飲みで、歌いながら説教をするマタモーロス神父が登場し、皆が本性をむき出しにして大騒ぎが始まる。

さらりとしか書かれていないけれど、聖職者のお面をかぶった偽善者神父を通して、コロンビアの内戦に傷ついた貧しい人たちと、教会への批判がわかる。大酒飲みのとんでも神父マタモーロスは、一見俗物のような神父だけれど、実はまともな人間である彼の登場をきっかけに (でも彼は歌って踊って飲んでいるだけ)、嘘だらけの偽善が剥ぎ取られる。金と性欲と酒。実は重たいコロンビアの情勢とそこに生きる弱者を描きながら、最終局面での破綻ぶりをどこか明るく描くのは、さすがのラテンアメリカで、「老人の日」にタダ飯にありつこうと教会にやってくる老人たちが、貪欲なまでにサービスと食べ物を求め、死んだふりをしてまで料理をほおばり続ける姿は、マジックリアリズムを感じさせるけど、作者は1958年生まれの「ポスト・ラテンアメリカブーム」の世代で、旧世代と比較するとスマート感がある。

なかなか面白かったので、もう1冊邦訳されていた 「顔のない軍隊」も読んだ。こちらもお薦め。 
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