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無の探求「中国禅」―仏教の思想〈7〉 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
 
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無の探求「中国禅」―仏教の思想〈7〉 (角川文庫―角川文庫ソフィア) [文庫]

柳田 聖山 , 梅原 猛
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

禅問答や無の哲学に象徴される世界として語られてきた禅を、中国仏教全体の流れにおいて捉え、禅を厳格に考える従来の解釈を排し、安楽に生きる知恵との関連から斬新な禅思想を展開した一冊。

内容(「BOOK」データベースより)

これまで禅は、禅問答や無の哲学に象徴される世界として語られてきた。本書は中国禅を中国仏教全体の流れにおいて捉え、禅を厳格に考える従来の解釈を排し、安楽に生きる知恵との関連から、斬新な禅思想を展開する。中国禅が生んだ『六祖壇経』や『臨済録』の禅語録のなかに、自由な仏性を輝かせる偉大な個性の記録を再発見し、「無の自由」を提唱する。

登録情報

  • 文庫: 385ページ
  • 出版社: 角川書店 (1997/02)
  • ISBN-10: 4041985072
  • ISBN-13: 978-4041985076
  • 発売日: 1997/02
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 これは1969年に刊行された本の復活文庫版だ。一向に古くなっていない。それどころか、いまなお新しい!

 この本を読めば、禅というもの一つとっても仏教をとらえることの困難さを思い知らされる。インド仏教、中国仏教、そして日本仏教という伝播の流れの中で、発展もあれば変容もあり、また土着化もしている。そんな中で、禅はいつどのように成立し、どれが禅でありどれが禅ではないのか。

 この本の主題にしたがえば、禅はいつどのようにして「中国禅」となり、それはどんな仏教なのか。それはインド思想なのか、それとも中国思想なのか。

 日本では明治時代になり、西欧思想が流入してきた。その際、西欧経由のインド仏教も入ってきた。これは日本仏教にとって、アイデンティティを問われるものであった。なぜなら、日本仏教はインド、中国での長い仏教発展史の最終到達点の一つを示すものであったが、実は直接にはインド仏教を知らない仏教であったからだ。仏教学者たちはインド哲学としての仏教研究に没頭していく。
 そんな中、西田幾多郎と鈴木大拙は、日本禅に仏教の、いや東洋思想の核を見い出す。無の哲学である。

 実は、禅に「無」は多くは語られてはいない。これは私にとっても衝撃的なことだ。知らぬが仏!

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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
第一部(柳田 聖山著)では禅の思想の発展を丹念に追ってゆくことにって、禅というものがどういう形で始まり、どういう思想を伴い、どういう形で「無」の思想と呼ばれるものに至ったかをを明らかにしてゆく。これは現在無の哲学として固定されてしまった禅を新たに見直すものである。
第三部(梅原 猛著)では有名な仏教書五つを著者独特の視点で解説していくが、これもなかなか解りやすく、よかった。
どうしても歴史的視点、学問的視点に立って追っていくぶん、仏教を外から眺める形になってしまうが、本書で提案される禅はなかなかの見ものである。
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2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
禅が誕生した当時は、過去の情報に自由にアクセスできる時代では無いので、ブッダ釈尊の教法を正確に把握することは至難の業である。しかし、現代の我々は幸いにも、釈尊の教法を知り得る立場にある。ここでは、釈尊の教法を解明したブッダダーサ比丘の法話に従い、パーリ語相応部経典の『Anapana-sati Sutta』(出入息念経)に記された釈尊の瞑想法の真義(坐禅瞑想ではなく、常住坐臥の瞑想)について、言葉を補って下記する。
***
[A]カーヤ 〔身念処〕・・・瞑想対象はカーヤ=肉体+プラナー体
  (1) 長い呼吸(入息・出息)を完全に認識
  (2) 短い呼吸(入息・出息)を完全に認識
  (3) 身体のすべてを完璧に体験しながら(ニミッタを目印に)プラナーを入息・出息する
  (4)身体形成力(身体の動き)を静めながら(ニミッタを操作して)プラナーを入息・出息する
[B]ウェダナー 〔受念処〕・・・瞑想対象はウェダナー=感情
  (5) 「ピーティ(喜、喜悦、満足)は平静ではない」を完璧に体験しながらウェダナーを入息・出息する
  (6) 「スッカ(楽、歓び)は心を和らげる」を完璧に体験しながらウェダナーを入息・出息する
  (7) 心形成力(感情、心の動き)を完璧に体験しながらウェダナーを入息・出息する
  (8) 心形成力(感情、心の動き)を静めながらウェダナーを入息・出息する
[C]チッタ 〔心念処〕・・・瞑想対象はチッタ=心(心の特質=貪・瞋・痴)
  (9) 心(私たち自身)を完璧に体験しながらチッタを入息・出息する
  (10) 心を悦ばせながらチッタを入息・出息する
  (11) 心を集中(安定)させながらチッタを入息・出息する
  (12) 心を解放させながらチッタを入息・出息する
[D]タンマ 〔法念処〕・・・瞑想対象はタンマ=意識の次元
  (13) 常に無常を瞑想しながらタンマ(意識の二元性)を入息・出息する
  (14) 常に溶暗(愛着の解消、執着の断)を瞑想しながらタンマ(意識の二元性)を入息・出息する
  (15) 常に消滅(貪の消滅)を瞑想しながらタンマ(意識の二元性)を入息・出息する
  (16) 常に投げ返す(手放す、意識の二元性の滅)ことを瞑想しながらタンマ(意識の非二元性)を入息・出息する
***
これに基づけば、禅定(ディヤーナDhyana)≒心念処〔正定〕、凝念(ダーラナーDharana)≒受念処〔正念〕である。また、『坐禅三昧経(菩薩の禅法)』(鳩摩羅十訳)に説かれる五禅は、数息観≒身念処の(1) (2)、不浄観≒受念処の(1) (2)、慈悲観≒心念処の(1) (2)、因縁観≒法念処の(1)〜(3)、念仏観≒身念処の(3) (4)となる。また、仏典に掲載された四禅は釈尊の教法ではない。参考までに釈尊の瞑想法との対応付けを示すならば、初禅≒受念処の(5) (6)、第二禅≒心念処の(10)、第三禅≒心念処の(12)、第四禅≒法念処の(16)となる。
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