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烙印
 
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烙印 [単行本]

天野 節子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

東京の公園で男が絞殺された。身元を調べるうちに、被害者の地元・兵庫県養父市でも数日前に白骨体が発掘されていたことがわかる。発見場所も殺害時期も異なる二つの遺体―。だが、警視庁捜査一課の戸田刑事は、事件の関連性を疑い始める。そして捜査を進めるうちに、ひとりの新進気鋭のカメラマン鈴木太郎に辿り着くが…。執念の刑事・戸田と、己の宿命に抗おうとする男の壮絶な闘いが幕を開ける。野望と愛憎渦巻く書き下ろし長編ミステリー。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

天野 節子
1946年千葉県生まれ。初めて執筆した小説『氷の華』は2006年自費出版からスタートした後、07年単行本として出版。その後、文庫化され35万部を超えるベストセラーとなる。ドラマ化もされ、62歳の大型新人として注目を浴びた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 429ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2010/12)
  • ISBN-10: 434401927X
  • ISBN-13: 978-4344019270
  • 発売日: 2010/12
  • 商品の寸法: 19 x 12.6 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 328,522位 (本のベストセラーを見る)
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400年前に実際に起こった海難事故、30年前に殺害された白骨死体、現代に起きた殺人事件。この3つが、一人の人物と、ある「女性雑誌」によってだんだんと結びついてくる。天野節子3作目。前2作のデビュー作「氷の華」、次の「目線」は、「殺害トリックの謎解き」が秀逸だったが、本作は、最初からなんとなく犯人はわかっている。が、鉄壁なアリバイをどう崩していくか。「氷の華」に登場した戸田刑事の執念深さを、作者は地に足のついた丁寧な筆致で描いていく。そこに、400年前の海難事故が微妙に影を落とす。純粋な日本人の両親から青い目の金髪の欧米人のような子供が本当に産まれることがあるのか。遺伝の不思議と悲劇をもあぶりだしていく。戸田刑事は最後まで「動機」にこだわる。そして、なんといっても本作では「女性雑誌」を実に上手く、キーアイテムとして使っている。松本清張を思わせる感じ。ただ、阪神淡路大震災が事件に関係しているくだりが出てくると、なんとなく「ああ、もしかしてこういうことなのかな」と想像がついてはくる。阪神淡路大震災については、「死んだ別人に成りすます」という事件が現実にも起きているし、また、東野圭吾氏の名作「白夜」も、阪神淡路大震災が物語に大きく影響している。東野氏の「白夜」を読んだことがある読者であれば、本作「烙印」も、途中で「死んだ人に成りすましての犯行か」と容易に想像はつく。が、容疑者の「鉄壁のアリバイ」を崩すこととなった「新宿ロイヤルホテル」の防犯カメラに映っていた2人の男の「手についた傷が何時にはあって何時にはなかったか」というくだりは、ちょっと類を見ない極上のアリバイ崩しと言っていいのではないか。容疑者は、タイトルのように、ある「烙印」を押されていた訳だが、ラスト、犯行を認めてからの犯人の殺害の動機、アリバイなどの告白、「烙印」を押されたことによる暗い人生の苦悩、そういったものが、ちょっと期待よりも、あっさりしすぎている感じはする。せっかく400年前の悲劇と現代の殺人事件を絡めるという壮大なスケールを構想したのだから、タイトルの「烙印」による犯人の心情、人生の足取りを、もっと踏み込んで読ませてほしかった。戸田刑事の執念は見事に描かれているけど、犯人の暗い過去をもっと読みたかった。あまりにあっさりと犯行を認め、30年前の殺人の動機も「母親に暴力を振るっていたから衝動的にやった」の一言。現代に起こった殺人についても「あの時殺しておけばよかった」だけ。もう少し書き込んでほしかった。が、戸田刑事の「殺し屋じゃない限り、人は一生に一度しか人殺しをしないだろう。でも、刑事にとっては殺人は仕事。1年に30回の仕事ある」という一言は名言だと思った。が、犯人が「刑事さん、その言葉、間違ってます。僕は人生に2度、人を殺しています」というくだりは、戸田刑事ともども、ちょっとビックリ(想像はついていても)というか、「絶妙な会話のやり取りだ」とうなった。直木賞「候補」にはなるかもしれない、と思った作品
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