『丸太町ルヴォワール』の続編。
時系列は前作から1ヶ月後の話になります。
相変わらず起承転結がはっきりしていて、文章も洗練されているのでとても読みやすい。
視点の切り替えなどによるの叙述トリックも面白く、またスピード感もありこちらを引き込み楽しませてくれます。
内容は瓶賀流が活躍するとだけ言っておきます。
講談社BOXの中では頭一つ以上抜けていて、「ミステリー界待望の」というのも言いすぎではないでしょう。
☆4つにしたのは、前作の方が読後感が良かったからという短絡的な理由です。
『丸太町』のレビューでどんでん返しが多すぎるという批判がありましたが、それは「双龍会」部分の醍醐味です。
そこに至るまでの過程(下準備・調査)あってこそなので、双龍会での内容についていけないのは、あまり言いたく言葉ですが読解力不足かキャパ不足です。
『烏丸』から読んでもそれなりに分かるようになっている感じですが、人間関係や人物像の把握に関してはやや難があると思うので、必ず『丸太町』から読むことをお勧めします。
そもそも『丸太町』に対して初っ端からネタバレの一つがあり、、また『丸太町』のオチも分かってしまうので『烏丸』から読むのはデメリット以外ありません。
余談ですが、巻末の著者紹介に「本作は”ルヴォワール”シリーズの第2作目となる」とあったので、さらなる続編も期待できそうです。
『新走』の短編も良かったので、デビューから変わらず最も期待できる新人の一人です。