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烈火の月 (小学館文庫)
 
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烈火の月 (小学館文庫) [文庫]

野沢 尚
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

日本に溜まった悪を叩くことで輝きを増す男
我妻諒介は「微笑んだ次の瞬間、凶暴になれる」と恐れられる愛高署“最凶”の42歳の刑事。アクアライン開通によって人口が増加し、麻薬、青少年犯罪、汚職などあらゆる犯罪が集結しつつある千葉県湾岸の架空都市・愛高を舞台に、我妻と“女マトリ”烏丸瑛子が麻薬密輸業者に立ち向かう刑事アクション小説。我妻は、まるで月のように、日本に溜まった悪によって輝き始める。そして彼の照り返しがやがて読者の心をも照らす。

内容(「BOOK」データベースより)

東京湾アクアライン完成前後から急激に人口が膨れ上がった千葉県・愛高市―。人間の流入は東京湾の対岸から「毒」を呼び寄せ、スモッグにけぶるこの臨海工業地帯を、新しい権利に目の色を変える悪党どもの餌場に変えた。とりわけ若者が集まる倉庫街「愛高ソーホー」は麻薬密売の拠点となっていた。そんな犯罪多発地帯が必要とするもうひとつの「毒」が、愛高警察署・刑事課の我妻諒介。「笑いながら人を殴る」のが特技という破天荒な「厄ネタ」刑事が、欲望渦巻く街を食い物にする巨悪と、腐敗した権力に決死の闘いを挑む。

登録情報

  • 文庫: 573ページ
  • 出版社: 小学館 (2007/1/6)
  • ISBN-10: 4094081453
  • ISBN-13: 978-4094081459
  • 発売日: 2007/1/6
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 野沢版「その男、凶暴につき」, 2007/2/19
レビュー対象商品: 烈火の月 (小学館文庫) (文庫)
本作は、著者が脚本をつとめた1989年制作の映画「その男、凶暴につき」を改稿し小説化したものである。

監督が当初予定されていた深作欣二から北野武へと代わり、脚本も野沢作品とは大きく違ったものとなったなったようである。

この作品は、変更される前の野沢オリジナル版「その男、凶暴につき」であり、骨子は同じながらも映画とは違った展開と結末を持っている。

そうした、この作品が生まれるまでの経緯は、巻末にある「単行本のためのあとがき」に詳しく書かれてある。

作品の内容であるが、警察と麻薬組織の暴力の応酬を軸に据えながら、よごれた部分を共有化させることで、真の正義とは何かを考えさせるものとなっている。

そして主人公の我妻をはじめ登場人物たちの背負う暗い過去は、対外的には強さを見せ付けながらも内に秘める弱さを持ち合わせた、深みのある性格付けをつくりだしている。

全6章からなる長編ならがも、力強く確かな筆致で書かれた作品は、読者を飽きさせない完成度がある。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 何か大切なものを失った男の逆襲, 2007/2/3
レビュー対象商品: 烈火の月 (小学館文庫) (文庫)
北野武監督の映画「その男凶暴につき」のシナリオって、野沢尚さんが書いていたんですね。

これは、その小説版。

しかし、筆者が後書きで説明しているように、非常に不幸な生まれ方をした小説なのだ。

深作欣二監督と映画を作るために時間をかけて練ってきたシナリオが、諸事情で企画が倒れ、北野監督の手に渡った。

筆者自体が「天才」と認める北野氏の即興的な変更で、映画は原型をとどめない作品に。

そんな筆者の小説によるリベンジ・・・。そんな雰囲気がある。

主人公は、はみ出しものの刑事。それゆえに、大事な家族を失い、苦しんでいる。

そんな男が、麻薬密売にかかわる狂った殺人者と対決する。

家族だけでなく、友や、同じ職場の仲間たちまで失いながらも、孤高の戦いを続ける主人公は、まさにハードボイルド。

暗いトーンの物語で、救いのない展開なのだが、ラストは破綻せずに美しくまとまっているのもよかった。

犯人に迫る過程の性急さや唐突な展開など欠点もあり、傑作とまではいいがたいが、読み応えのある佳作です。
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5つ星のうち 5.0 力作です!, 2011/8/31
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レビュー対象商品: 烈火の月 (小学館文庫) (文庫)
野沢尚の作品の特徴の一つ、徹底的な描写が随所に見られる。
あとがきにあるように、尊敬する人物へ向けて力を入れて書い
たということがよく分かる力作。

時には嫌悪感さえ覚えるほどのリアルさで迫ってくる文章は、
著者が持っていたエネルギーの放出なのだろう。
そのエネルギーを自分自身に向けてしまったため、今、もう
同氏の新作は読めないという不幸な事態を招いてしまったの
だと思う。

巻末の夫人の言葉は、悲しみを乗り越えたが、今なお理解し
きれないという歯がゆさが滲んでいて心が痛む。
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