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災害論―安全性工学への疑問― (世界思想社現代哲学叢書)
 
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災害論―安全性工学への疑問― (世界思想社現代哲学叢書) [単行本(ソフトカバー)]

加藤 尚武
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「絶対安全」と言われたフクシマ原発事故の原因は、技術体系と責任制度のミスマッチにあった。技術の暴走はなぜ起こり、どうすれば止められるのか。原発事故の原因究明から復興の倫理まで、未来世代への責任という視点から原発問題を考える。

内容(「BOOK」データベースより)

原発存続vs.原発廃止―国民的合意形成は可能か。「絶対安全」と言われたフクシマ原発事故の原因は、技術体系と責任制度のミスマッチにあった。技術の暴走はなぜ起こり、どうすれば止められるのか。原発事故の原因究明から復興の倫理まで、未来世代への責任という視点から原発問題を考える。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 216ページ
  • 出版社: 世界思想社 (2011/10/18)
  • ISBN-10: 4790715418
  • ISBN-13: 978-4790715412
  • 発売日: 2011/10/18
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Mr.A
全体的にはいろんな視点で書かれてあって面白いと思います(著者の倫理学関係の本が面白かったのでその流れで読んでみました)。ただ,気になる点が少し。
H.W. ルイスの本「科学技術のリスク―原子力・電磁波・化学物質・高速交通」(宮永一郎訳)をしきりに批判していますが,本書に引用されているルイスの文章がどうも常識はずれっぽくておかしいんです。もしやと思って原著「Technological Risk」の該当箇所を見てみたところ,宮永訳本の誤訳なのではないかと思いました。ルイスは,単に「最悪の事態に対処するな」などと言っているのではなく,『「すべての」プランを「ほとんど起こりそうもないような」最悪の事態に対してたてるのは間違い』(それでは現実に起こりうる脅威に対処できない,起こりやすいものから対処すべき)と言っているのでしょう。宮永訳本も罪ですが,原著を読まずにルイスが主張もしていないことに対して延々批判している著者も,もっと慎重に考えてみるべきではなかったかと感じます。
それから,原発事故のような希少事象は大数の法則が成立せず確率論になじまないとの批判がありますが,確率論的リスク評価で用いる「確率」はいわゆる主観主義の立場(唯一の事象についてもその発生可能性としての確率を定義する)をとっているので,その批判自体が的外れになっていると思います。
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19 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By LandG
安全性工学を切り口に、法律、国家等様々な論点が提示されており、この本を読むことで様々な視点を得ることができる。

ただし副題やまえがきにもあるような本論の中心的な論点である確率論に基づく安全性工学への懐疑については誤解を招く恐れがありあまり宜しくない表現であると感じる。著者が指摘する確率論はラスムッセン報告やルイス(1997)のことが中心であるようだが、今現在考えられている(確率論に基づく)安全性工学やリスクマネジメントの考え方から見るとそれ自体非常に古い。読者がそのことを認識せずにこの本を読み、確率論は不要なのだという考え方を持ってしまうのであればむしろ逆に不幸なことではないだろうか。
例えば、近年の確率論的安全評価とそれに基づくリスクマネジメントには、事故が起こることを前提にアクシデントマネジメント策を講じることまで含まれており、著者が批判する確率論とは根本的に異なる。しかも、日本においては、地震リスクに対する確率論的評価は、事故が起こることを認めたことになるという理由などから必要性が議論されながらも導入されていなかった(津波リスクではなおさらである)。

つまり、日本では確率論的な考え方が耐震設計に導入されていたわけではないという点の認識、批判は確率論に対してではなく、ルイスらの確率論の誤用としてなされるべきであるという点で、著者の考えを「安全性工学への疑問」や「確率論への懐疑」と名づけることには疑問を覚える。
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By Kana
安全性の議論に欠かせないのが確率であり,著者はそこに切りこもうとしている. そこにある程度はふみこむことができたが,十分だとはいえないだろう. また,この程度でも文科系のひとには理解困難なのではないだろうか.

大災害としてよくとりあげられるリスボン地震に関するカントの記述をはじめ,さまざまな引用が著者の主張をささえている. しかし,それにしても 「哲学叢書」 の 1 冊としては論理があますぎるといわざるをえないだろう.
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