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灰色の北壁 (講談社文庫)
 
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灰色の北壁 (講談社文庫) [文庫]

真保 裕一
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

すべての謎は、あの山が知っている!
天才クライマーに降りかかった悲運の死。標高7000mの北壁で、彼が見たものは何か。
『ホワイトアウト』から10年。渾身の山岳ミステリー
世界のクライマーから「ホワイト・タワー」と呼ばれ、恐れられた山がある。死と背中合わせのその北壁を、たった1人で制覇した天才クライマー。その業績に疑問を投じる一編のノンフィクションに封印された真実とは……。
表題作ほか全3編。山岳ミステリー集 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

世界のクライマーから「ホワイト・タワー」と呼ばれ、恐れられた山がある。死と背中合わせの北陸を、たった一人で制覇した天才クライマー。その偉業に疑問を投じる、一編のノンフィクションに封印された真実とは…。表題作の他に「黒部の羆」「雪の慰霊碑」を収録。新田次郎文学賞を受賞した山岳ミステリー集。

登録情報

  • 文庫: 304ページ
  • 出版社: 講談社 (2008/1/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062759551
  • ISBN-13: 978-4062759557
  • 発売日: 2008/1/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この作品はよい。
「山」をテーマにした、それぞれ80ページ程度の三編の中編集。
いずれの作品も、ミステリーとして秀逸であるばかりか、登場人物の造型がよく、心情もうまく書かれている。
作者の作品は全て読んでいるが、ここ数作品はデビュー当時の切れ味、綿密さが薄れた印象を受けていた。本作品中の三編はいずれも丁寧につくられており、この低迷期を脱したように感じた。
個人的には表題作「灰色の北壁」が一番おすすめである。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
山への思い 2009/1/4
By tn581jp VINE™ メンバー
形式:文庫
 真保裕一の本領発揮といったところだろう。登山の描写となると実にうまい。
 例えば、「黒部の羆」では、冬山に関わる人々の山にかける熱き思いを描き出している。山は時に高揚感や達成感を与えてくれる。しかし同時に、少しでも気を抜けばその牙をむき、襲いかかってくる。そんな山の怖さと魅力がこの小説からは伝わってくる。そして彼らは山の素晴らしさを後輩たちに語り継いでいくのだ。山を愛する者たちの営みは続く。
 「雪の慰霊碑」は、息子を山で亡くしたある男が、その現場である山に登る話である。山で一人、死んだ息子と対話する男。このような設定では、まさに真保流の文体がぴったりくる。
 「灰色の北壁」では、ヒマラヤ山脈のスール・ベーラという山の北壁に挑む登山家を描いている。ミステリーの要素が加えられている。読みながら考えた。人が山に登るのに、理由がいるのか、と。もちろん、大義名分を持って登れば賞賛されるかもしれないが、どんな登山であれ、登りきったと言う事実、そして生きて戻ってきたと言う事実がすべてを物語っている。それで十分だと思うのだ。個人的な対抗心であろうと、金儲けのためであろうと、一向に構わない。有名な登山家、ジョージ・マロリーも言っている。なぜ山に登るのか?―「そこに山があるからだ」
 しかし、事はそう簡単ではない。ある登山家の成功が、もう一人の登山家の失敗を証明してしまうのだ。真相を明らかにしても、誰も得をする人間はいない。時にどうしようもない現実が、人生には待ち構えている。それでも登場人物は、彼らなりの理由を抱えながら、ある登山家の名誉のために、北壁に挑んでいく。新田次郎文学賞を取るに値する、読みごたえのあるミステリーである。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
■『ホワイトアウト』の著者の山岳ミステリー新作が登場。3つの中編を収録している。
■「黒部の羆(ひぐま)」は、大学の山岳サークルのライバル2人が遭難しそれを助ける無骨で屈強な山男の話。過去と現在が交差し、巧みなどんでん返しの趣向が味わえる。
■「灰色の北壁」は、ヒマラヤのカスール・ベーラを北壁から単独登頂した刈谷修が描かれる。彼が山頂で撮影した記録写真は合成ではないかという疑惑が提示され、糾弾される。しかし刈谷はなぜか沈黙を続けた。ラストでそれは先輩クライマーへの深い敬意と、その妻を愛したことへの贖罪の念が入り混じった故であることが分かる。世の移ろいや人生を見つめた作者の心情が伝わり、感動がひろがる。
■「雪の慰霊碑」には遭難で死んだ青年を思う父と婚約者と従兄弟が登場する。父は息子が命を落とした山に、あえて死を決意して登るのだが――。三者の心が雪山で交錯するクライマックスが見事だ。
■いずれも凝った趣向が施され、意外な真実が読了後に浮かぶ。そして読者を包み込むような雄大清冽な視点が3作に共通して流れる。これこそ小説の醍醐味なのだ。
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うまい!
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投稿日: 2か月前 投稿者: Free mind
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投稿日: 2008/4/6 投稿者: あきぴー@武蔵国
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久しぶりに真保裕一らしい作品を読みました。... 続きを読む
投稿日: 2008/2/11 投稿者: oasis
珠玉の3編
「山」をテーマとして3編を収録した中編集。... 続きを読む
投稿日: 2006/3/29 投稿者: たこやき21
山岳小説と考えると…
≪「ホワイトアウト」から10年。渾身の山岳ミステリー≫と帯に有りますが、「ホワイトアウト」の様な本格冒険ミステリーを期待すると肩透かしを食らいます。ただ、さすがに... 続きを読む
投稿日: 2005/7/30 投稿者: ノースリバー
山が人を再生する・・・
「なぜ山に登る?」「そこに山があるから」これは有名な言葉だが、この作品を読むと、まさにその言葉どおりの世界が広がっていた。自然の大きさから比べると、人間は本当にち... 続きを読む
投稿日: 2005/7/9 投稿者: ゆこりん
厳しく、やさしい山の魅力
3編の山にまつわる短編が収められた本。引退した元山岳救助隊、前人未踏の断崖を制覇した登山家と彼の「疑惑」に関わる作家、山で遭難した息子の命日に雪山に登る素人の父親... 続きを読む
投稿日: 2005/5/9 投稿者: ぷりうす
そこに山があるから
帯の「ホイトアウト」・・・とは山だけが関連しています。(念の為)
山をモチーフにした3篇で構成されたミステリー?になっています。... 続きを読む
投稿日: 2005/5/4 投稿者: アガタ
心理描写が見事
「黒部の羆」「灰色の北壁」「雪の慰霊碑」どれも読みごたえがあるが、中でも表題作が白眉。... 続きを読む
投稿日: 2005/3/25 投稿者: issy-bassy
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