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火車 (新潮文庫) 文庫 – 1998/1/30


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商品の説明

受賞歴

第6回(1993年) 山本周五郎賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?いったい彼女は何者なのか?謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。

登録情報

  • 文庫: 590ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1998/1/30)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4101369186
  • ISBN-13: 978-4101369181
  • 発売日: 1998/1/30
  • 商品パッケージの寸法: 15.4 x 11 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (332件のカスタマーレビュー)
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47 人中、41人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 食パン 投稿日 2001/9/3
形式: 文庫
精密なプロットにもかかわらず、わかりやすいストーリー展開。 筆者の非凡さを感じる。思わず引き込まれる。 今風の題材を扱っているのも、いい。 特に最後の5ページの、あの描写の素晴らしさはどうだろう! 小説であるのもかかわらず、この世界から、現実への復帰は、とても恐ろしい。 高い芸術性にあふれた、素晴らしい作品だ。
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99 人中、81人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 kaze 投稿日 2005/10/17
形式: 文庫
哀しい名作。
休職中の刑事が、親戚の若者から頼まれたのは、失踪した婚約者を探すことだった。苦労して婚約者の知り合いを見つけ出して話を聞き、最後に写真を見せると…「別人です。あなたは別人の話をしている」。もはやただの失踪事件ではなくなっていた…
カードやサラ金地獄を背景に描かれる、現代の人間の悲劇。
読み終った時、言葉に出来ない割り切れなさを感じた。哀しいようないらだち。それは何だったのか。
本当に悪いのは、罪を犯した犯人ではなく、その人を犯罪へと追い込んだものたち。しかし裁かれるのはいつもその人だけで、犯罪へと追い込んだものたちは、その後も、何も変わらずに続いていく。
一体、誰が彼女を責められるのか。誰も彼女を救えなかったのに。
ちょっと冗舌なのが気になったが、おすすめです。
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70 人中、56人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 ブラックベルト 投稿日 2007/3/16
形式: 文庫
そこそこの長編だがあまりの面白さに一気に読めてしまう。まさにミステリー史に残る傑作だと思う。自己破産やカードローンなど金融関係の用語が多く、現代の社会情勢をテーマにした内容で難しく感じるかもしれないが、心配することはないでしょう。ともすれば、説明的になる部分も、そこは著者の力量で面白く読めた。後半にかかるとスピード感はアップし、ぐいぐいストーリーに引き込まれていった。そして罪を犯すものにもそれぞれの人生があり、皆必死で「生きている」のだと感じた。ラストシーンはもうこれ以上ないのではないかと思えるほどかっこいい終わりかた。最後の1行まで楽しめた稀有な傑作。
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17 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 ツーイーソー 投稿日 2005/5/30
形式: 文庫
90年代散文小説(ミステリーだけでなく)の最高傑作のひとつであり、一人の作家が一生に一冊書けるかどうかという作品だと思う。
 特に優れているのはその疾走感と余韻である。
 疾走感はいわばミステリーの必須品のひとつだからともかく、すばらしいのは余韻だ(いや、疾走感なくして余韻もないかもしれない)。
 余韻こそは虚構の醍醐味だろう。この本には読み終えたあと、まるで時計の文字盤から数字がひとつ、とつぜん消えたかのような喪失感が残る。それでいて時計は、変わらずちくたくと時を刻み続けている。その音を聞きながら、読者は時計の消えた数字は「13」で、それは本来無かったのだ、ということを思い出す。そして一つの世界に暖かく包まれながら、その世界から追い立てを食う寂しさを味わうのだ。
 余韻というものをここまで実現した推理小説を、僕はほかに知らない。
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 HAL 投稿日 2007/2/15
形式: 文庫
 この作品は十年以上前に書かれたものですが、ここで暴かれている事実は現代でもさほど変わっていません。ここでは主にクレジット破産を扱っていますが、現代でも消費者金融やヤミ金融で身を滅ぼす人は大勢いるからです。日本は平和な国だなと漠然と思っている人には是非読んでほしい小説です。頭に冷水を浴びせられた気分になります。

 展開手法としては、主人公が被害者や容疑者の知り合いに接触してその人の情報を得ていくわけですが、これがなかなか面白かったです。二人が働いていた時期や職場によって周りの評価もそれぞれ異なっていて、そうした断片的な情報をパズルのように組み合わせることで彼らの実像が浮かび上がってきます。この手法は興味深かったです。しかし難を言えば、固有名詞が多くて頭の中で整理するのが大変でした。

 ラストについては賛否が分かれるかと思いますが、独特の余韻が残っていて私は好きでした。そもそもこの作品は犯人を捕まえることよりも、被害者や容疑者の過去を通して現代社会の裏側を垣間見ることに重きが置かれています。ですからそれが読み取れれば最後のくだりもそれ程違和感がないと思います。
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93 人中、72人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 マイケル・朦朧 投稿日 2008/5/8
形式: 文庫
書棚の整理をしていたら、十年以上前に読んだこの本が出てきた。
ぱらぱらとめくるうち、ありゃりゃ、当時と同じくたちまちのうちに引き込まれ、
最後まですっかり読み直してしまったじゃありませんか。
そう、そのくらい面白いのだ、火車という小説は(個人情報保護法が施行されインターネット網が
社会の隅々まで行き渡った今、使えないエピソードばかりになってしまったがそれを割り引いてもだ)。
けど…。
「カード破産のすべて、とはいわないけどほとんどは社会が悪いのだぁ〜」みたいな論調はやっぱりひっかかるし、
犯人(といっていいのかね)の女性の過去は確かに悲惨で同情を禁じ得じえないが、
いくらかわいそうな身の上でしかも男心をとろかす抜群の美貌だからって、あれほどに自分勝手で
あさましい行為の数々(私にはそのようにしか思えない)が許されるって訳でもないであろう。
正直、ここにレビューを書かれている多くの方々のようなシンパシーは感じられず、どっちかというと
彼女の元夫により多く同情してしまったくらいです。

そもそも宮部みゆきさんの作品は徹底して性善説の立場から書かれているものが多く、そのハートウォーミングな
作風こそが魅力なのだと、私だって心底思う。だから、それをいっ
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