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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
渋い!!,
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レビュー対象商品: 火天の城 (単行本)
織田信長の家来の大工二人を主人公に、安土城の築城というかなり渋い題材を描いて大物選考員たちをうならせた松本清張賞受賞作。ほぼ無名だった作家さんの作品とは思えないような気合の入った装丁がなされているので、ずっと気になってたのです!そしてこの本、巨石運びと丸太運びのシーンが最高。 巨石は織田信長の要求で、また巨大丸太は城を支えるためにそれぞれ必要なんだけど、モノを運ぶだけでここまで壮絶なシーンが描けるのかというくらいの迫力。 巨石を運ぶシーンは運び手一人一人の執念が伝わってくるよう。ピラミッドの建築を連想した人は僕だけじゃないはず。 丸太は一本ずつ川を流して運ぶんだけど、その担当者である甚兵衛が凄くいい。忍者や宣教師といった個性的な人物たちの中で、決して目立った存在ではないんだけど、この人が主人公に託した手紙が泣かせるんだ…。「実直」とか「不器用」って言葉がぴったりの名脇役。 さし絵はないので、ところどころ城の形や木組みの形状が浮かびづらかったりもしたけど、じっくり情景を想像しながら読める方にはこれもたまらないのかも。
10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
着想・労力に脱帽,
By 武田 浩一 (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 火天の城 (単行本)
安土城が空前絶後の城であった事は周知の事実であり、それをゼロから作るという途方もない事業に挑む男達の話だというだけで興味がそそられる。それだけではない、主人公が城大工ということで、築城に関わる多くの人達、組織、エピソードが盛り込める。着眼点の勝利といえる。 関わるのは施工主の武将にはじまり石工・木挽・陶工・人足、賄いに至るまで。ネタの裾野が広いだけではなく、スケールがでかい。巨石・巨木・大組織とスケールの大きい素材を好きなだけ盛り込める。 主人公の岡部親子の葛藤を物語のもう一つの柱にしながら、凝縮された素材が一気に描き上げられるのだが、築城に挑む岡部親子の姿は、歴史という巨大な機械を、様々な角度から、様々の情報で、重層的に描く事に挑んでいる作者の姿と重なって見えてくる。 とりわけ、全編にびっしり盛り込まれた情報の量がこの小説の醍醐味といえる。さりげなく専門用語を用いるなど、細部に至るまで工法やら挿話やらうんちくが贅沢に続く。力技でありながらさらっと盛りつけられており嫌味がない。背景にある膨大な情報のほんの一部ずつ必要量だけを自然に使っているのだろう。
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
歴史の裏舞台を支えた男たちの気骨あふれる物語です。,
By moritats55 (愛知県東海市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 火天の城 (単行本)
~安土城築城を舞台にした歴史小説です。桶狭間の決戦から本能寺の変までを、信長など武将の目からではなく、築城にあたった城大工を主人公として、ダイナミックに描かれています。 主人公は熱田神宮の宮大工から信長に取り立てられ安土城の総棟梁。築城という天下の事業とそれにかける気骨あふれるその情熱、そしてさまざまな人間と人間との葛藤、それらが~~激動の世情にのってドラマティックに描かれています。 情景描写が大変うまく、現存しない安土城とその築城に向けての様子が目に浮かぶように進んでいきます。 また、「木を組むのが大工なら、人を組むのが棟梁」のように、さまざまな思い、感情が出会い、対立し、向かい合う現場を差配していく姿も面白かったです。 ぐんぐんと読み進んでいく小説でした~~。~
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